内容説明
備前宝楽流の庖丁人・乾聖四郎は、両国橋の東詰に新しくできた料理茶屋『竜宮』の女将のお峰から、柿落としの出張料理を依頼された。お峰は、この機会に昔は分かり合っていた、犬猿の仲の二人を聖四郎の料理で元に戻して欲しいという。聖四郎は二人の心を結びつけようと、趣向を凝らした料理を供していく。そして最後に用意した物は、何の変哲もない鯖の味噌煮だった…。公儀から天下御免の“包丁免許”を受けた男の至高の業が荒んだ者の心を救う。
著者等紹介
井川香四郎[イカワコウシロウ]
1957年愛媛県生まれ。中央大学卒。柴山隆司の筆名で書いた、時代小説「露の五郎兵衛」で小説CLUB新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。