内容説明
上意討ちによって斬られた父の仇を追って十四年余日。本懐を遂げること叶わず、故買屋・難波屋徳兵衛が仲介する、名刀の切れ味をためす人斬りに身をやつした真柄三左衛門。辻斬りが横行し、混沌とした世情に幕府は浪人同士を闘わす“毒には毒を”の奇策を打ち出した。これにより、首獲り、の異名で呼ばれる三左衛門も己の首を狙われる。そして仇と同姓の刺客を返り討ちにしたのが元で、苦界に身を沈めた娘を足抜けさせた。さらに、二十数年来の仇に遭遇する機会を得、三左衛門の心底にある武芸者の渇えが目覚める！渾身の書下ろし秀作時代小説。
著者等紹介
矢矧零士［ヤハギレイジ］
１９６１年、新潟県生まれ。早稲田大学卒。１１年間のデベロッパー会社勤務の後、様々な職種を経験しながら、執筆活動にはいる
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