内容説明
地元の淡海会、神戸に本拠を置く日本一の暴力団・野崎組、広域組織・京浜会が三つ巴で縄張りを争う関西の一大歓楽街、雌琴温泉。突如現れた命知らずの男三人―筋骨隆々で荒削りな顔立ちの津場、クールでハンサムな本城、陽気ないいヤツ岩下。いずれも銃とクルマの扱い、殺しのテクニックは超一流、凄腕のワイルド・ウルフだ。彼らは胸に野望をたぎらせ、巨額の利権を牛耳る裏世界のボスどもに猛然と挑みかかり、激烈な死闘を繰り広げる。
著者等紹介
大薮春彦[オオヤブハルヒコ]
1935年、ソウル生まれ。早稲田大学中退。「野獣死すべし」でデビューし、日本におけるハードボイルドの先駆者となる
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感想・レビュー
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ニミッツクラス
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掟シリーズの6作目で完。と言ってもこのシリーズは主人公が毎回違う。そして本書は処刑シリーズとも重複している。孤高のアンチヒーローを描く著者だが、今回は趣向を変えてきた。津場、本城、岩下が徒党を組み、それぞれ敵対する暴力団に潜り込んでガンガン上前をはねてゆく。邪魔する者はヤクザも警官も皆殺しだ。一人で計画や装備が色々と大変だった前作までに比べると、すごくテンポが良い。しかもラストに悲壮感がない。この三人組の話は続編を書いて欲しかったなぁ。表紙絵はP-38と9ミリパラベラム弾だが、内容とは無関係。★★★★☆☆2012/02/01