内容説明
東京駅を発ち、三浦半島の久里浜へ向かう横須賀線が大船に停車したとき、乗客の中から悲鳴があがった。胸を真っ赤な血に染めた美女の死体がボックスシートに横たわっていたのだ!被害者は鎌倉在住のOLだったが、四億円の詐欺事件に絡んでいたらしい。神奈川県警の捜査の末に、ある男が容疑者として浮上した。だが、信じられない事態が起こった。なんと容疑者はOLが殺された時間帯に大船から遠く離れた札幌近郊の町で同じように刺殺されていたのだ。果たして真犯人は?事件の謎は?鉄壁のアリバイに守られた殺人者にルポライター・浦上伸介が挑む傑作。
著者等紹介
津村秀介[ツムラシュウスケ]
1933年、横浜市生まれ。出版社編集者、神奈川新聞嘱託、ルポライター、将棋観戦記者を経て、1982年「影の複合」でデビューする。以後、アリバイ崩しの名手として人気を博す。代表作は「山陰殺人事件」などの将棋好きのルポライター・浦上伸介を探偵役とする本格ミステリーのシリーズ
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