出版社内容情報
無期懲役囚の読書記録。殺人者で知の巨人でもある著者が獄内で読んだ膨大な書籍より厳選した42冊から感動、情熱、可能性を見出す。
内容説明
獄中で数万冊を読破する“本の虫”の著者が、読書を通じて辿り着いた答えは「本で人は変われる」ということ。本書では、生きるために必要な概念や知識が得られる本を、意欲や情熱が呼び覚まされる本を紹介。ビジネスや人間関係を好転させるための読書とは、人生を豊かにするための読書とはどういうものか、本書の持つ熱に触れ、自分だけの珠玉の1冊を、ぜひ見つけてください。
目次
第1章 「社会性」を身につけるために
第2章 「心の支柱」を見つけるために
第3章 「愛」を感じるために
第4章 「知識」を戦力に変えるために
第5章 「命」の尊厳を知るために
第6章 「心」の成長をうながすために
第7章 子どもに読ませたい本
著者等紹介
美達大和[ミタツヤマト]
1959年生まれ。刑期10年以上で犯罪傾向の進んだ受刑者を収容する「LB級刑務所」に服役中の無期懲役囚。罪状は2件の殺人。仮釈放を放棄している。ノンフィクションだけではなく小説も上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
60
【本で人は変われる】著者は、刑期10年以上の者が収容される「LB級刑務所」に服役中の無期懲役囚(罪状は2件の計画殺人だが、仮釈放を放棄)。獄中で書いた『死刑絶対肯定論』『人を殺すとはどういうことか』などの著書が多数。本書では、生きるために必要な知識が得られたり意欲や情熱が呼び覚まされる本を紹介しながら、ビジネスや人間関係を好転させる読書や人生を豊かにする読書とは何か、と問う。全編を通じて、私たちに「どう生きるか」を訴える。忘れてしまった感動や失いつつある情熱を取り戻し、自らの可能性を見出すための42冊。⇒2023/04/17
壱萬参仟縁
59
裏表紙によると、獄中で数万冊読破する〝本の虫〟と書いてある。人を殺した人が書いた本。正直、腰が引けるが、どんなものか。怖いもの見たさで借りる。知るほどに知らないことが増える(5頁)という逆説が響く。著者の本の定義は、古今東西の優れた人々と出会い、人生を教えてくれたり、別の世界へ誘ってくれる存在(9頁)という。然り。グラットン『ワーク・シフト』プレジデント社 で、未来の仕事に必要な3資本を提示。知的資本、人間関係資本、情緒的資本(42頁)は覚えておきたい。2016/09/25
Roko
33
美達さんはとても聡明な方だし、責任感もあります。でも、余りにも完璧主義者だったのでしょうね。それが罪を犯した原因だったのでしょう。刑務所の中で深く考え、きちんと反省されているし、とても真面目に生きています。だからこそ、模範囚になって出所するよりも、一生刑務所の中で生きようと決めたのだと思います。 本の紹介とともに語られる美達さんの経験や考えから、様々なことを感じました。良いことも、悪いことも、すべてが自分の血となり肉となる。だから、未来へ向かって進めるのだと、力を貰えた一冊でした。2022/12/18
kum
29
著者は2件の殺人を犯したという無期懲役囚。読みやすく興味を持った本も多かったが、どうしても複雑な気持ちは付きまとう。著者の悔悟の念も端々に感じながら思ったことは、自分の信念を全うする意志の強さと、それを盲信し罪を犯しても自分の正しさを貫こうとすることは本当に紙一重なのだなということ。これだけのものを書ける人が、と思うと残念な気持ちにもなるが、こうなったからこその強い思いも冷静な文章の中に込められているのを感じた。2020/03/03
kubottar
27
この人は書評が上手い!紹介される本全てが読みたくなってきた。無期懲役囚といったフィルター無しにしても十分面白い本だった。2016/12/08
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