内容説明
新選組の新たな地平を拓く九つの短篇。特別企画座談会、鳥羽亮×秋山香乃。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shinji Hyodo
79
九名の作家による新選組隊士の生き様と死の儚さを綴ったアンソロジー。それぞれの作家が一人の隊士にスポットを当てて、描き切っている…とは言えないページ数かもしれないけれど、それなりに興味深くは読むことができた。巻末では、鳥羽 亮氏(読んだ事無し)と秋山 香乃氏(「歳三 往きてまた」を既読)の座談会が掲載されており、これも一興。九名の作家それぞれの『新選組愛』がそこはかとなく感じられて良し(^^)2015/09/10
小太郎
33
新選組のアンソロジーはそれこそ沢山あるけれど、この本は帯の「津山陽氏激賞!」の文句につられて読んでみました。 9名の作家それぞれの新選組が読めてとても興味深い一冊、最後に鳥羽亮さんと秋山香乃さんも対談があります。この中では響由布子さん「終わりの始まり」こんな河合耆三郎はほんとに始めて。秋山香之さんの「誠の旗の下で」この藤堂平助像も読ませます。こういう本がコンスタントに出るのはやはり日本人は新選組が好きなんだと再認識させられました。★3.52023/06/20
アイシャ
30
9つの新選組アンソロジー。さまざまな視点から 新選組の隊員の物語が紡がれている。ユニークだったのは会計上の不始末から切腹させられた河合耆三郎の話。その気の毒な顛末ではなく 人知れず新選組を厄災から守った陰陽師のように描いていた。また山崎烝は軽妙な大阪弁を駆使してスパイを秘密裏に抹殺する仕事人。『龍虎邂逅』では近藤勇と坂本龍馬を会わせて、実は主義主張が大きくは違わないところを認めさせている。『天狗の剣』では沖田総司を多摩の豪農の人々の目線から描いた。これがやがて自由民権運動にもつながったのは知らなかった2024/08/04
あいら
15
新選組アンソロジーです。飯島一次さんが山崎烝を描いた「京の茶漬」。鈴木英治さんが永倉新八を描いた「時読みの女」秋山香乃さんが藤堂平助を描いた「誠の旗の下で」がよかった。 機会があったら気に入った作品の作者さんの他の本もよんでみたいです。2022/02/19
小雀✡ずーっと積読減強化月……
14
こう言うの…アンソロジーって言うんですか?よく分かりませんけどw 『新選組』と言う枠の中で、作家がそれぞれ1人の隊士にスポットをあてて短編を書く。同じ隊士でも描く作家によって印象が変わるので、ソコは少しアレですけど面白かったです。 巻末の対談が素敵!新たな情報、印象、ヒラメキが炸裂した所で、新選組の新作をお待ちしております!2015/10/20