内容説明
上野へ向かった特急〈あいづ〉の車内で、女性が殺された。乗客や車掌の証言から、隣席の男が容疑者として浮かびあがるが、男は女の死亡推定時刻に別の列車に乗っていたという完璧なアリバイがあった。捜査を始めた警視庁捜査一課の牛王丸武警部は、男の似顔絵を手に訊き込み捜査を始め、事件解明の手掛かりを求めて会津路へ向かう。やがて、殺害された女性と男は、村おこし運動で繋がっていた事実を掴むが、地元有力者の黒い陰謀の蔭で、新たなる殺人事件が…。会津路を舞台に、旅情と黒い欲望がからみ合って織りなす、トラベル・ミステリー。