交通新聞社新書<br> 15歳の機関助士―戦火をくぐり抜けた汽車と少年

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交通新聞社新書
15歳の機関助士―戦火をくぐり抜けた汽車と少年

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  • サイズ 新書判/ページ数 228p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784330338125
  • NDC分類 536.1
  • Cコード C0265

内容説明

幼い頃から蒸気機関車に憧れていた少年が国鉄に入ったのは、戦時中の昭和18年、14歳だった。名古屋機関区の一員となり、機関車掃除をする庫内手に。全身が真っ黒になる辛い機関車磨きの日々を乗り越え、鉄道教習所での厳しい訓練を終えると、晴れて機関助士に。やがて、花形の東海道本線に乗務する。機関士と機関助士の固い絆、空襲の中での命がけの乗務と仲間の殉職。終戦の日、敗戦のショックで茫然自失の中、機関士に励まされていつも通り機関車を走らせた…。機関車乗務員の青春の記録。

目次

第1章 蒸気機関車に憧れて国鉄へ(蒸気機関車ファンの少年;福井機関区 ほか)
第2章 汗と涙の“カマ焚き”修業(鉄道教習所機関助士科;浜松工場見学と修学旅行 ほか)
第3章 戦火をくぐり抜けた少年機関助士(機関区での入換えとB6;カンテラとシリンダオイル ほか)
第4章 あの日も汽車を動かした(空襲、機銃掃射;戦況の悪化で機関車を疎開 ほか)

著者等紹介

川端新二[カワバタシンジ]
昭和4年(1929)1月、福井県福井市生まれ。昭和18年3月国民学校高等科卒業。18年4月国鉄に就職し、名古屋機関区庫内手となる。19年6月機関助士となり、関西本線や東海道本線の蒸気機関車に乗務。28年からは電気機関車で機関助士を務めた後、32年7月蒸気機関車に戻り、機関士に。名古屋地区最後の蒸気機関車に乗務。その後は電気機関士として、東海道線のブルートレインなどに乗務。指導機関士として3年間、後進の指導をした後、59年3月退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Degawa

1
3/5 戦時中は鉄道が荒廃していたと思っていたが、案外戦争中は整備はしっかりされていて、戦後急激に整備状態が悪くなったというのは意外だった。 あと、石炭ってのは野ざらしにしておくとすぐにダメになるというのは知らなかった。 それにしても電気機関車の登場っていうのは、ものすごい労力の節約になったのだなと思う。 蒸気機関ってほんと面倒くさすぎ。2018/02/09

rbyawa

0
e292、太平洋戦争が始まって人員が戦地へと取られ12歳の少年が国鉄に入り(当時は正式には国鉄じゃないはずだけどね)、終戦の時点で15歳の機関助士となり、概ね機関車に魅せられ国鉄を目指した辺りから終戦の混乱までの個人の体験を綴ったものなんですが、正直この年齢にしてはよく覚えていたよなぁ…やっぱり好きなものだったから記憶力が違うのかもねぇ、面白かったのが年上の機関士との関係や、入れ替え用の日露戦争の頃のB6や古老との会話など、もっとメモしておけば良かったと後悔してましたが、明治の人との話は実際貴重だよなぁ。2014/10/19

えふのらん

0
国民学校を卒業して以来、国鉄終わり頃まで名古屋機関区で機関車を動かし続けた士の回想録。玉音放送を生で聴くことなく到着駅でようやく終戦を知った等々の記述があり戦時下の輸送任務がいかに過酷だったかを知ることができる。 印象的だったのは走行中の機関車下部に潜り込み給油しながら検査する検査掛りや火種を残した釜に飛び込み耐火煉瓦を補修をおこなう工員たちの姿。いまに引き継がれている日本の鉄道狂いの原型がここにある。2013/09/16

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