交通新聞社新書<br> 「満鉄」という鉄道会社―証言と社内報から検証する40年の現場史

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交通新聞社新書
「満鉄」という鉄道会社―証言と社内報から検証する40年の現場史

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  • サイズ 新書判/ページ数 267p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784330214115
  • NDC分類 686.222
  • Cコード C0265

内容説明

後藤新平を初代総裁に、日露戦争後の明治39年(1906)に設立され、第二次世界大戦終結時の昭和20年(1945)まで、満洲経営の中核を担っていた南満洲鉄道株式会社。通称は「満鉄」。創業100年を経て、いま、時の流れの中に埋もれようとしている満鉄の歴史を、OB組織である満鉄会の全面的協力を得て収集した貴重な証言と豊富な写真、資料とともにたどる。

目次

第1章 満鉄とその列車たち(満鉄のイメージ「あじあ」号;「あじあ」の開発 ほか)
第2章 満鉄の歴史(1)―1905~1931年(満鉄(南満洲鉄道)前史
満鉄誕生 ほか)
第3章 満鉄の歴史(2)―1931~1947年(忍び寄る悲劇の始まり;満鉄ならではの「慰安列車」と「装甲列車」 ほか)
第4章 総裁で描く満鉄(満鉄と17代の総裁;初代 後藤新平 ほか)
第5章 鉄道会社満鉄の技術とその造った街(鉄道会社としての満鉄;満鉄の鉄道技術拠点 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

42
日本の植民地支配の、悪く言えば隠れミノとも言える国策会社だった存在だが、純粋に鉄道会社としてみると、ちがった見方も可能。車内信号、冷暖房完備など鉄道としての先進性は、当時の日本国内でも実現できなかったレベル。職員にとって鉄道人としての誇りであったことから、アンビバレントな思いが交錯するのも当然だろう。有名な特急「あじあ」だけが満鉄の歴史ではない。2017/07/10

Miyoshi Hirotaka

27
鉄道は国土建設や植民地経営の重要インフラ。列強は鉄道網整備で発展。ドイツは鉄道で中東進出を企図し、イギリスと対立を深め、それは大戦の遠因になった。わが国でこれにあたるのが南満州鉄道。しかし、満鉄は鉄道運行だけではなく、技術開発、車両製造、沿線開発、エンタティメント事業を抱える多角化ベンチャー企業の側面をもつ。40年で消滅したが、皮肉にも満州で行った様々な実験は、わが国の中に収束された後に貿易立国、技術立国という別の形で世界に発信された。残された鉄道網は、朝鮮半島や支那東北部のインフラとして機能し続けた。2019/09/05

misui

6
満州経営の中核を担う国策会社であった満鉄を、主にその鉄道事業の方面から解説する。日露戦争でロシアから接収した鉄道を基礎とし、満州開拓の中心組織として発展、影響力を増す軍部に圧倒されながら終戦を迎え消滅した。個人的には沿線の都市開発やその他の事業に興味が湧く。やや専門的な本。2013/01/15

Yotaro NakamuraYa

3
「南満州鉄道」という会社が戦前日本の政策会社であった点は周知の事実であるが、本書はサブタイトルでも書かれている様に政治的側面ではなく鉄道会社としての満鉄を内側(社内報・証言)から捉えようとしている点が特徴である。2012/11/16

ぎりのすけ

3
著者も述べているいるが、「鉄道会社」ではない鉄道会社「南満州鉄道」を、鉄道からのみとらえた本。多面的に「満鉄」を分解する取り組みを読んでみたい。★★2011/09/20

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