出版社内容情報
コロナ禍前の旺盛なインバウンド需要の到来で、観光公害(オーバーツーリズム)が顕在化した京都。京都の観光を取り巻く問題点はこれにとどまらず、多系統を抱える一方で1系統あたりの運行本数が少ないバス、東西方向の移動が不便な鉄道、近接地にあるが乗り換えが不便な駅(例:京阪祇園四条駅と阪急京都河原町駅)、隣接していても駅名が異なる駅など、いざ観光客の視点に立つと交通機関に限っただけでも多々問題点を抱えている。本書では、京都にゆかりの深い2名の著者が、京都観光の問題点を多面的に提起するとともに、ポストコロナ時代を見据え、京都を訪れる観光客の満足度を高め、観光客のみならず市民の不満解消にもつながるさまざまな提言を、当書で行っていく。
目次
序章 京都観光を考える前に
1 京都の観光政策の変遷
2 京都市域の観光と交通
3 京都市域の観光交通改善へ(筆者からの提案)―新「京都総合(観光)交通システム」構築への私案
4 京都の宿泊業―綿善旅館を事例に
5 京都の食文化
6 京都観光と女性
著者等紹介
永田美江子[ナガタミエコ]
日本大学短期大学部ビジネス教養学科教授。京都市生まれ。立命館大学大学院先端学術研究科(一貫性博士課程)修了。学術博士。立命館大学文学部史学科西洋史学卒業後、ホテルのコンシェルジュ、経営コンサルタント会社、平安女学院国際観光学部教授を経て現職
須田寛[スダヒロシ]
1931年京都市生まれ。1954年3月京都大学卒業。1987年5月~2016年5月日本観光協会中部支部長、2018年9月~現在日本観光振興協会全国産業観光推進協議会会長。日本商工会議所観光インバウンド専門委員会委員、東海旅客鉄道(株)顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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