内容説明
美は性的戦略のメディアであると同時に結果として進化生物学的に発生したものなのか?芸術とファッションは性的な求愛メカニズムから進化した文化装置なのか?ダーウィンの徹底的な精読を哲学的美学・神話論・精神分析と結びつけ、美の病理までをも射程に入れたメニングハウスの野心作。
目次
1 「美しさのために」―アドニスの栄光と悲惨
2 ファッションに従った進化―ダーウィンの美的淘汰論
3 ダーウィン以降の魅力的な容姿の進化論
4 フロイトの仮説―人間の美しさの根源的な文化性
5 ダーウィンとカントにおける美的「判断」
6 存在が意識を規定する―外見の良さの人格効果
7 美の作業と美的自己根拠付けの今日的刻印について
8 美しいものへの哀悼作業
著者等紹介
メニングハウス,ヴィンフリート[メニングハウス,ヴィンフリート] [Menninghaus,Winfried]
1952年生まれ。1979年にベルリン自由大学に提出された博士論文は、『ベンヤミンの言語魔術理論』と『パウル・ツェラン―形式の魔術』という二冊の単行本(未訳)に分けてズーアカンプ社から公刊された。1975年からベルリン自由大学の助手の職を得た1985年までズーアカンプ社の学術顧問だった縁で、彼の書物はその後もすべてズーアカンプ社から出版されている。1989年に論文『無限の二重化』による教授資格試験(Habilitation)の手続きを経てベルリン自由大学一般文学比較文学研究所の教授
伊藤秀一[イトウシュウイチ]
1955年、仙台に生まれる。東北大学大学院文学研究科(独語独文学専攻)博士後期課程満期退学。長崎大学講師、助教授を経て、2000年より中央大学経済学部教授(担当はドイツ語およびドイツ文化関係の講義や演習)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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