目次
第1章 「前衛」とは何か
第2章 前衛映画は何を使命とし、どう振る舞うのか
第3章 映画が爆発する―二〇〇〇年代の映画
第4章 必読テキスト十二
第5章 正典に反対して
解題 アヴァンギャルドとは何か、何だったのか(佐古節子)
著者等紹介
ブルネーズ,ニコル[ブルネーズ,ニコル][Brenez,Nicole]
パリ第三大学映画・視聴覚研究科教授。高等師範学校を卒業後、美術史家ユベール・ダミッシュのもとで、1989年にジャン=リュック・ゴダールの『軽蔑』に関する博士論文を提出。映画をめぐる理論的考察を展開する一方、1996年より、シネマテーク・フランセーズで前衛映画の上映プログラムを担当している
須藤健太郎[スドウケンタロウ]
1980年生まれ。パリ第三大学映画・視聴覚研究科博士課程在籍。シネマテーク・フランセーズ招聘研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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エンピツ地獄
2
前衛の真の目的は、戦争行為を助長し、実現することでなくてはならない。それを「テロリズム」と名付けてもいい。前衛は、暴力がたえず生みだされる都市という劇場を取り込み、不毛な不感症の形式を巧みに冒涜しなくてはならない・・・いつのまにかテロリストは見世物という芸当を憶えた。この点で、オサマ・ビン・ラディンは最高のアヴァンギャルディスタである・・・砂漠の神秘主義者の著作に没頭せよ。鳥の言語を憶えたまえ。いま私たちは戦争状態にある。―ピーター・ホワイトヘッド2015/11/21
豚肉丸
1
「アヴァンギャルド」(前衛)という観念の考察、前衛映画の歴史、関連テクスト、批評、それが持つ政治性と脆弱性。「前衛映画」を一望したような内容となっており、研究書でありつつ前衛映画の入門書でもあり、同時に本書自体が重要なテクストとも化している。良かった!2024/09/14