内容説明
熊野街道を脛もあらわに女が走り、白夫人は中国近世の三都に出没する。“逃げる男・追う女”型説話には、原型となるマザーがあるのか。白川静門下の異才による稀有な文学的歴史叙述。
目次
第1章 雅な宮廷風美女は―江戸中期「蛇性の婬」
第2章 陽気な未亡人をよそおって―明末「白夫人雷峰塔」
第3章 放埒な白衣の妖女―南宋「西湖三塔記」
第4章 善妙は龍になったが―北宋「唐新羅国義湘伝」
第5章 悪しき女の抜苦のために―平安後期「紀伊国牟婁郡の悪女」
第6章 一途な思いなればこそ―道成寺説話のバリエイション
著者等紹介
谷口義介[タニグチヨシスケ]
1943年生まれ。立命館大学大学院文学研究科(修士課程)修了。博士(文学)。専攻、東アジア古代史・日中比較文化。熊本短大教授をへて、摂南大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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