内容説明
フランスのヘーゲル哲学者コジェーヴによるシュトラウス批判(「僭主政治と知恵」)に対して、シュトラウスが自らの立場を擁護して反論(「クセノフォン『ヒエロン』についての再説」)した世紀の大議論。「古典的合理主義の再生」をめざすシュトラウスの政治哲学が、コジェーヴとの往復書簡=対話の弁証法を通じていかに形成されたかが鮮明になる。
目次
2 シュトラウス‐コジェーヴ論争(アレクサンドル・コジェーヴ「僭主政治と知恵」;レオ・シュトラウス「クセノフォン『ヒエロン』についての再説」)
3 シュトラウス‐コジェーヴ往復書簡
書簡集
著者等紹介
シュトラウス,レオ[シュトラウス,レオ][Strauss,Leo]
1899‐1973。ドイツのマールブルク近郊のユダヤ人家系の生まれ。ハンブルク、フライブルクなどの大学で哲学を修め、カッシーラーの下でヤコービ研究で学位を取得。ベルリンでユダヤ学の研究に携わった(コジェーヴとはこのころから交流するようになった)後、1938年にはアメリカに亡命。ニューヨークのNew School for Social Researchの教授を経て、シカゴ大学で政治哲学を講じた。政治哲学の古典の読解を通して有能な後継者を多数育成。弟子たちはシュトラウシアンと呼ばれる学派を形成し、世界中で活躍している
石崎嘉彦[イシザキヨシヒコ]
1948年生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。哲学・倫理学専攻。摂南大学教授
飯島昇藏[イイジマショウゾウ]
1951年生まれ。シカゴ大学大学院卒。Ph.D.(政治学)。政治思想専攻。早稲田大学教授
金田耕一[カナダコウイチ]
1957年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。博士(政治学)。政治思想専攻。日本大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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