英語のあや―言葉を学ぶとはどういうことか

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英語のあや―言葉を学ぶとはどういうことか

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  • サイズ B6判/ページ数 160p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784327490218
  • NDC分類 830.4
  • Cコード C0082

出版社内容情報

日本語に堪能で、翻訳や辞書編集に長年携わり、“日本人の英語”を見つめてきた米国人が、二つの言語の狭間でこそ知り得たことを綴った。“日本人の英語”から見えてくる言葉の真実。

“日本人の英語”から見えてくる言葉の真実

日本人が書く英語に固有の味とは?
外国語能力のリアルな経済価値は?
最近の外国語教育論争の争点は、実は二百年も昔からのもの?
ネイティブ・スピーカーの限界とは?
日本人が犯しやすい英語の間違いとは?
言語は失敗でこそ学べる? 
日本語に堪能で、翻訳や辞書編集に長年携わり、“日本人の英語”を見つめてきた米国人が、二つの言語の狭間でこそ知り得たことを綴った。

1. 日本語の味、英語の味――文体、文法、そして作文指導

2. 科学英語から考える
(コミュニケーションの基本として、相手が何を知っているかを考慮する/the は相手が知っていることを表す/冠詞と関係節/「相手が知っているかどうか」で変わる情報の流れ/科学英語の書き言葉と話し言葉/英語での口頭発表の準備/同じに見えても同じではない英語と日本語/英語らしい英語を書くコツ/相手を配慮した英語表現)

3. 言語の狭間で考える
(1) 言葉の蹉跌(失敗へのこだわり/辞書の失敗/意味の流れ/言葉の海に溺れて)
(2) 言葉の価値(馬鹿の言葉/言葉のコスト/言葉不況/ 怒りの言葉/上機嫌な起源)
(3) 言葉の綾(飾り気のない言葉/歩道の上にも)
など

【著者紹介】
トム・ガリー(Tom Gally)
東京大学准教授。カリフォルニア州立大学サンタ・バーバラ校卒業(言語学専攻)、シカゴ大学大学院修士課程修了(言語学および数学)の後、1983年に来日。日英翻訳、辞書編集などに携わり、2002年より東京大学で教鞭を執る。2003年、研究社『新和英大辞典』第5版にて執筆者・編集委員。引き続き KOD (Kenkyusha Online Dictionary) の執筆・編集に携わる。著書にEnglish for Scientists(研究社)、共著に『東大英単』(東大出版会)、監修に『英語の数量表現辞典』『辞書のすきま、すきまの言葉』(いずれも研究社)など。

内容説明

日本人が書く英語に滲み出る“味”とは?ネイティブ・スピーカーの限界とは?外国語教育論争は二百年前から進歩していない?外国語能力のリアルな経済価値とは?日本語に堪能で、翻訳や辞書編集を通して“日本人の英語”を見つめてきた米国人が、二つの言語の狭間で発見したことを綴る。

目次

1 日本語の味、英語の味―文体、文法、そして作文指導
2 科学英語から考える(コミュニケーションの基本として、相手が何を知っているかを考慮する;theは相手が知っていることを表す;theは常識を表す ほか)
3 言語の狭間で考える(言葉の蹉跌;言葉の価値;言葉のあや)
4 言葉ってどこが面白いの?

著者等紹介

ガリー,トム[ガリー,トム][Gally,Tom]
1957年、米国カリフォルニア州パサデナ市に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科准教授。カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校卒業(言語学専攻)、シカゴ大学大学院修士課程修了(言語学および数学)の後、1983年に来日。1986年より日英翻訳、辞書編集などを本業とする。2002年より東京大学で教鞭を執り始める。2003年、研究社『新和英大辞典』第5版にて執筆者・編集委員を務め、引き続きKOD(Kenkyusha Online Dictionary)の執筆・編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

3
言語論・英語論の著書は日本語を貶し尽して英語がいかに優れているのか語る(少々オーバーですが)パターンが多いのですが、著者が米国人で日英翻訳家でもあるせいか、ほぼ平等に英語と日本語を比較したものになっています。英語における敬語表現、広辞苑とオックスフォード英英辞典の比較、現代で変わりつつある英語の文法等々、ありそうでなかった観点からの考察が多くてほっくほく。冠詞の制限用法は何回も議論されていて手垢の付いた議論だったのは否めませんでしたが。2010/11/13

sonata

2
図書館。「言葉の習得に楽な道なんてない。語学勉強なんて年単位!」と、英語の勉強を始めたときに自分に言い聞かせた言葉がそのまま返ってきたかんじ。歳を重ねるごとに習得には時間がかかり、反して意欲は増す。まったくその通りで不思議なもの。第二言語を母国語へと翻訳することで母国語の学習に繋がる、という部分はなるほどと思った。たしかに「翻訳」をするにはかなりの日本語力が必要。英語の学習を通して日本語の勉強にもなっている、一石二鳥!と思ってこれからもがんばろう。2017/05/14

Haruka Fukuhara

1
結構面白かった。2017/03/17

208

0
外国語の文章に出る母国語の味というのは、普段意識したことがなかったけど、おもしろい。確かに翻訳された海外の小説は、独特の言い回しがあるなとは感じていたけれど、なるほど。冠詞の話、敬語の話、和英辞典の話、などなど、他の話題もどれも興味深かった。しかし、この著者の日本語には、英語の味は感じられなかったなあ。2016/08/19

彼方

0
相手の中に瞬間的にイメージが浮かんでいるかを判断して変わるaとthe(pp.142-143)、『日本国語大辞典』に出会ってから語源説が怪しく見えるようになったp.130-の話、『言海』とかと比べると英英辞典のタイトルは無難というp.96-の指摘、job jobなどのunlookupablesの話が参考になった。2014/03/22

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