『ハックルベリー・フィンの冒けん』をめぐる冒けん

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  • サイズ A5判/ページ数 170p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784327481681
  • NDC分類 933
  • Cコード C0098

出版社内容情報

『ハックルベリー・フィンの冒けん』てゆうホンヤク本をよんでない人はおれのこと知らない、とはかぎらなくて、そのまえに出たいろんなホンヤク本で知ってる人もおおぜいいるらしいんだけど、まあそのへんはどっちでもかまわない。『ハックルベリー・フィンの冒けん』はシバタ・モトユキさんてゆう人がつくった本で、まあだいたいはただしくホンヤクしてあるらしい。おれはニホンご・よめないけど、ともだちのクマダカメキチがそういってた。ところどころゴヤクもあるけど、まあだいたいはただしくホンヤクしてあるとカメキチはいう。べつにそれくらいなんでもない。だれだってどこかで、一どや二どはゴヤクするものだから。(本文より)



こんな本です――

あいさつ
 ハックルベリー・フィンによる紹介
この本について
 編訳著者による紹介

I 『ハック・フィン』入門(構成・執筆 柴田元幸)
1. ハック・フィン』基本情報
 ハックルベリー・フィンとは/マーク・トウェインとは/『ハックルベリー・フィンの冒けん』の構成/
 同時代の評価/文学的意義、後世への影響
 『ハックルベリー・フィンの冒けん』の構成/同時代の評価/文学的意義、後世への影響
2.『ハックルベリー・フィンの冒けん』の英語
  標準でない英語のあたたかさ/ハックが「語った」もの――と同時に「書いた」もの
3. 『ハックルベリー・フィン』第1章徹底読解
  対訳+詳注+〔さらにうるさいことを言えば〕
4. ハック英語辞典
  adventureからtroubleまで
5. ハック名場面
  厳しい自然/のどかな自然/ハックの葛藤/人間相手の冒険/ジムとハックの珍問答/哲学者ジム

II 『ハック・フィン』をどう読むか
1. ハックはどう読まれてきたか
  T・S・エリオット/大江健三郎/トニ・モリスン/平石貴樹
2. 現代アメリカ作家が語る『ハック・フィン』
  レアード・ハント/レベッカ・ブラウン/スティーヴ・エリクソン(書き下ろし)
3.『ハックルベリー・フィンの冒けん』書評
 横尾忠則/池内紀/谷崎由依

III 『ハック・フィン』から生まれた新たな冒けん
1. ハックの末裔たち
  トウェイン自身による続篇/J・D・サリンジャー/ソール・ベロー/大江健三郎/ジョン・シーライ/
  ラッセル・バンクス/ジョン・クリンチ/ノーマン・ロック/ロバート・クーヴァー/
  カート・ヴォネガット
2. ノーマン・メイラー「ハック・フィン、百歳でなお生きて」
3. ジョン・キーン『リヴァーズ』

IV 『冒けん』に入らなかった冒けん
  「ジムのユウレイばなし」
  「筏のエピソード」

編著者あとがき


〈著者紹介〉
柴田元幸(しばた もとゆき) 翻訳家、東京大学名誉教授。東京都生まれ。ポール・オースター、レベッカ・ブラウン、スティーヴン・ミルハウザー、スチュアート・ダイベック、スティーヴ・エリクソンなど、現代アメリカ文学を数多く翻訳。2010 年、トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』(新潮社)で日本翻訳文化賞を受賞。マーク・トウェインの翻訳に、『ハックルベリー・フィンの冒けん』(研究社)、『トム・ソーヤーの冒険』『ジム・スマイリーの跳び蛙―マーク・トウェイン傑作選』(新潮文庫)、最近の翻訳に、スチュアート・ダイベック『路地裏の子供たち』、スティーヴン・ミルハウザー『私たち異者は』(白水社)、編訳書に、レアード・ハント『英文創作教室 Writing Your Own Stories』(研究社)など。文芸誌『MONKEY』、および英語文芸誌Monkey Business 責任編集。2017 年、早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ムーミン2号

6
柴田訳で『ハックルベリー・フィンの冒けん』を読んだついで、というわけではないのだが、こういう本も出されていたと知って読んでみた。「ハック・フィンの冒けん」のラストの方でトム・ソーヤーがいきなり出てくるのだけど、そこで急にハックの伸びやかさが影を潜めるかのごとくなるのが寂しかった私としては、ジョン・キーンによる「リヴァーズ」(第Ⅲ部に収録)の内容は「そうなるだろうな」と思わされるものだった。本書により「ハック~」という本の優れているところがよく分かったような気になっている。ただし、英語部分は除く。2025/05/03

田中峰和

4
冒険をわざわざ「冒けん」と表記するところに訳者の工夫がある。主人公のハックルベリーはろくに学校も出ていない少年。ハック自らが一人称で語る形式で、原書の英語は平易な単語ばかりだが、わざと誤字がちりばめられている。原書との対訳にもページを割いているため、ハック流の単語も楽しめる。彼の言語背景には養育先のミス・ワトソンが丸暗記させる英国史があるため、ときには難解な用語が持ち出され、アンバランスな魅力の一つとなっている。少年の独白という形式が1世紀後の「ライ麦畑で捕まえて」に与えた影響は計り知れない。2020/01/25

aries

2
当時の時代背景がよく分かり、ますますキャラクターに対する愛が深まった。さらに影響を受けた作品や派生作品、本編に載らなかったエピソード等書かれていて楽しめた。ただ『リヴァーズ』ってエピソードは妙に現実的で悲しい。 この本を読む時のBGMは大好きなMoon River。2020/07/19

takeakisky

1
メイラーの書評で古典は、法外なハンデを負わされた一流の競走馬とあり、上手いこと言うと感心する。それとともに、柴田訳でハックは大分そのハンデが軽減されたなと。テーマだけでなく、語り口もぐっと今日的になった。その秘密と苦労の一端が明かされている。冒けんに入らなかった冒けんの断篇二つも面白い。ただ、表紙の雑なコラージュと本篇との判型と紙質の違いは残念。こういう本は装丁にうんと気を遣ってほしい。出版社には猛省を促したい。いい本なのに。2023/02/26

マタタビ

1
「ジムの幽霊話」と「筏のエピソード」が読めたのは良かった。/ジョン・キーンの「リヴァーズ」は読みたくなかった。後悔している。本編後の未来のもしもの話だが、ファンタジー要素を徹底的に排除し、私たちがが注目してやまない黒い部分を前面に押し出している。トムソーヤとハックにあった悪い点を増長させて大人にしている。これが同人誌ならヘイト創作、未来IF、キャラ改悪、微死ネタの注意書きが必要になっただろう。読み込みが浅いことは分かっているが、むしろじっくり読まなくて良かった。評価が高いのは解るけど読みたくなかった!2022/12/06

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