紙表紙の誘惑―アメリカン・ペーパーバック・ラビリンス

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784327481414
  • NDC分類 023.53
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ペーパーバックの魔界をめぐる探検記――それはフラナリー・オコナーの小説の表紙絵から始まった。

 宗教的なテーマを扱った『賢い血』のペーパーバック版になぜ通俗的な表紙絵が使われたのか。ペーパーバックの出版史をたどりつつ、その経緯を調べるうち、著者はアメリカン・ペーパーバックの魔界の虜になってしまう。数多くの表紙絵を紹介しながら、ペーパーバックにまつわる様々な物語を紡ぎ出した好エッセイ。

目次
序章 オコナーの扉
第1章 アメリカン・ペーパーバック事始め
第2章 「チープ・ライブラリー」と「小さな、青い本」
第3章 新書判ペーパーバックの確立
第4章 ペンギンブックスの登場
第5章 ロバート・ド・グラフの野望
第6章 ライヴァルたちの饗宴
第7章 戦場のペーパーバック
第8章 ペンギンブックス大分裂
第9章 横溢の修羅場
第10章 1952年の分水嶺
第11章 オコナーの扉、ふたたび
第12章 そして魔界は続く

内容説明

それはフラナリー・オコナーの小説の表紙絵から始まった。宗教的なテーマを扱った『賢い血』のペーパーバック版になぜ通俗的な表紙絵が使われたのか。ペーパーバックの出版史をたどりつつ、その経緯を調べるうち、著者はアメリカン・ペーパーバックの魔界の虜になってしまう。数多くの表紙絵を紹介しながら、ペーパーバックにまつわる様々な物語を紡ぎ出した好エッセイ。

目次

オコナーの扉
アメリカン・ペーパーバック事始め
「チープ・ライブラリー」と「小さな、青い本」
新書判ペーパーバックの確立
ペンギンブックスの登場
ロバート・ド・グラフの野望
ライヴァルたちの饗宴
戦場のペーパーバック
ペンギンブックス大分裂
横溢の修羅場
一九五二年の分水嶺
オコナーの扉、ふたたび
そして魔界は続く

著者等紹介

尾崎俊介[オザキシュンスケ]
1963年生まれ。1991年、慶応義塾大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程単位取得。現在、愛知教育大学教育学部助教授。アメリカン・ペーパーバック出版史に関する研究で第9回福原賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

13
はじまりは、フラナリー・オコナー「賢い血」のペーパーバック版。宗教的な文学の表紙とは思えない通俗的な表紙絵に疑問を持った著者が紐解いていく、アメリカのペーパーバックの歴史という内容で、その探索の道筋が丁寧で細かくて、学者さんの仕事だなあと興味深く読みました。表紙で売らなくちゃいけないというのはいつの時代にも通じることなんだなあと思いつつ、あの「くじ」の表紙がこんなことに!とかそういう部分も面白かったです。2020/03/15

kokada_jnet

8
1840年代から1950年代ぐらいまでの間の、アメリカを中心とした人物本位のペーパーバック史で面白い。エッセイ調のくだけた感じだが、この生真面目な著者にはその文体があっていないような気もする。名前だけ聞いたことがある、各種ペーパーバック版元にはこういう由来があったとわかり、非常に勉強になる。しかし、バロウズのデビュー作邦題が『麻薬中毒者』だったり、ミッキー・スピレインの処女作の邦題が『俺が裁く』になっていたり、『暴力教室』の著者が「イヴァン・ハンター」。とかいうのは、何とかして欲しかった。2015/05/07

Shun'ichiro AKIKUSA

2
勉強になりました。2020/04/17

fuchsia

2
ペーパーバックから見たアメリカ出版界興亡史・・なんですが、作者も書いてるとおり、その扉絵ったら!あの「賢い血」が!「くじ」が!「白鯨」が!「蚊」が!スタインベックが!ボウルズが!モームが!・・・久々に笑わかして頂きました

8blue_joker

1
“彼の国では兵士たちに少しでも娯楽を与えるためにペーパーバックを出版していたのに対し、我が国では逆に兵士たちの心を殺戮の場へと一層駆り立てるためにそれを出版していたのである。”2014/11/09

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