出版社内容情報
シェイクスピアの作品に登場する人物たちを陰翳・変容・変化・成長などの問題を通して考察し、作品の新たな読みを提示する。
目次
1 『恋の骨折り損』の世界―言葉の競演・挫折と解体の喜劇
2 認識の喜劇としてみた『じゃじゃ馬馴らし』―作者不詳の『ジャジャ馬馴らし』と比較しながら
3 『空騒ぎ』の中の性格の陰翳―ドラマにおける〈発見〉の一側面
4 『ヴェニスの商人』とお伽話の深層―ベルモントという縁の世界で何が起ったか
5 『ロミオとジュリエット』とメタモフォシス―上昇と下降の空間形象と時間
6 『アントニーとクレオパトラ』と悲劇の変容―『女性原理』の世界
7 『ジュリアス・シーザー』における修辞と演技―「追悼演説の場」再考
8 『マクベス』の祝宴の場の構図と観客の受容心理―栄光と孤影
9 『ハムレット』における母親の影―一人の青年をめぐって
10 『あらし』の翳り―シェイクスピアの「新世界」とは何だったのか
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- 和書
- 眼を閉じて 文春文庫