英語教科書は“戦争”をどう教えてきたか

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英語教科書は“戦争”をどう教えてきたか

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784327410919
  • NDC分類 375.893
  • Cコード C0082

出版社内容情報

★<戦争>と英語教育の関係を徹底検証
幕末から始まった日本人の英語教育は常に国策とからむことになり、英語と<戦争>とは切り離すことができない。学校教育において、英語教科書は戦争やそれに関わるものをどのように扱ってきたのかを、当時実際に生徒たちが使用していた教科書の教材内容を分析することによって、明らかにする。貴重な図版を多数掲載。戦後70年の節目の年に、あらためて<戦争>と日本人の外国語(英語)教育との関わりを振り返る。

はじめに
序章 戦前の英語教科書を求めて
探し求めて30年/資料批判の必要性/戦前の学校制度/学校種別・種類別にみた外国語教科書
第1章 文明開化と西洋中心主義
戦争と人種差別/『ミッチェル地理書』の文明5段階説/『パーレー万国史』の文明4段階説/国産英語教科書の人種論/国語教科書の人種像/福沢諭吉の「脱亜論」/「文明化」した日本へ
第2章 日清・日露戦争と「国民」の形成
戦争に明け暮れた近代日本/日清戦争/台湾の植民地化/黄禍論/日露戦争/日本海海戦/日露戦争の英雄像/天皇の権威/「西洋化」の完成/朝鮮の植民地化
第3章 第一次世界大戦と日本の大国化
史上初の世界戦争/大戦初期は戦争を鼓舞/戦車/潜水艦/飛行機/大戦の原因と帰結/国際連合/日本の南洋群島領有/ロビンソン・クルーソー/日本が世界5大国に/シベリア出兵と米騒動
第4章 アジア・太平洋戦争と軍国日本
経済不況と貧困/「満州国」/上海事変/海軍力の増強/平和を望む教材/教科書への国家統制強化/「満州国」と中国占領地での教科書統制/日中戦争/ヒトラーとムッソリーニ/JapanからNipponへ/親西洋的な教材の削除/太平洋戦争/戦争末期の準国定教科書『英語』/戦車と軍用機/山本五十六/大東亜共栄圏/銃後の決意と試練/「墨ぬり」による<戦争>教材の隠蔽
おわりに
主要参考文献
索引

【著者紹介】
1956年生まれ。和歌山大学教育学部教授。教育学博士。専攻は英語教育学、英語教育史。神戸大学大学院教育学研究科修了。現在、日本英語教育史学会会長。著書に、『学校英語教育は何のため?』(ひつじ書房、2014)、『協同学習を取り入れた英語授業のすすめ』(編著、大修館書店、2012)、『受験英語 と日本人--入試問題と参考書からみる英語学習史』(研究社、2011)、『英語教育のポリティクス――競争から協同へ――』(三友社出版、2009)、 『日本人は英語をどう学んできたか――英語教育の社会文化史』(研究社、2008)、『近代日本の英語科教育史』(東信堂、2006 *日本英学史学会 豊田實賞受賞)など。

内容説明

英語教科書は若者を戦地に送った。戦後70年、初めて明かされる“戦争”教材の真実。

目次

序章 戦前の英語教科書を求めて(探し求めて30年;資料批判の必要性 ほか)
第1章 文明開化と西洋中心主義(戦争と人種差別;『ミッチェル地理書』の文明5段階説 ほか)
第2章 日清・日露戦争と「国民」の形成(戦争に明け暮れた近代日本;日清戦争 ほか)
第3章 第一次世界大戦と日本の大国化(史上初の世界戦争;大戦初期は戦争を鼓舞 ほか)
第4章 アジア・太平洋戦争と軍国日本(経済不況と貧困;「満州国」 ほか)

著者等紹介

江利川春雄[エリカワハルオ]
和歌山大学教育学部教授、博士(教育学)。専攻は英語教育学、日本英語教育史。大阪市立大学経済学部卒業(近代日本経済史専攻)、神戸大学大学院教育学研究科修了(英語教育専攻)。現在、日本英語教育史学会会長、神戸英語教育学会名誉会長など。著作に、『近代日本の英語科教育史―職業系諸学校による英語教育の大衆化過程』(東信堂、2006 日本英学史学会豊田實賞受賞)、「明治以降外国語教科書データベース(CD‐ROM版・インターネット版)」(2001・02年度科研研究成果 日本英学史学会奨励賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

28
福沢諭吉は『掌中万国一覧』や『世界国尽』ともに1869年で『ミッチェル新学校地理』を紹介し、ミッチェルの解説に従って西洋文明を「文明開化」(当初は「開化文明」)と翻訳している(21頁)。福沢諭吉の「脱亜論」(33頁~)。文明5段階説の3である半文明人と規定された日本人が欧米列強の5に昇格するために、アジアと決別と考えた。鹿鳴館時台の1885年『時事新報』に掲載。2016/01/03

Nobu A

9
江利川春雄先生著書7冊目。日本の英語教育史の泰斗。非常に価値が高い著書。奇しくもロシアのウクライナ侵攻が始まり、停戦交渉も前者の一方的な条件に物別れ。未だに勃発する戦争。青年期に受ける教育は人間形成に多大な影響を及ぼす。英語を通して戦争をどのように学んできたかを検証。国民に滅私奉公を求め、他民族の蔑視。いつの時代でもあってはならないこと。戦時中、敵国語は使用禁止と習ったが、事実は小説より奇なり。当時の実情を考慮すると当然か。とても興味深い。焼け野原となった日本。資料集めの苦労に研究者としての矜持を感じる。2022/03/01

Aby

2
学校の教科書で扱うテーマが,国の行く先を反映するという.教科書に中立はなかった.中立とは何か,と問わなければならないが.逆に,好き勝手に教材を選んでいいのか,とも問わなければならないな.ネタ的に引き合いに出されるが,進化論は神の教えに反するので学校で教えない,とかな.■ 本書の初めの方では,諸外国に開かれた窓としての英語教科書の例が示されて興味深かった.しかし終わりがけでは,主観交じりに文章が頻発するので,腹がもにょもにょしてきた.2016/03/08

an

1
教育とはその国の価値観の洗脳なのだろうけれども、英語教科書を通してその時代の風潮が垣間見えるのは興味深い。そして戦時中の戦争礼賛の英文は決して指示されて作成されたものではなかったというが、教科書の検閲では否定的なものははじかれたというから、指示されなくても自然と「~寄り」になったのは理解できる。しかし露骨な文章に驚くとともに、文章の高度なレベルに感心。それなのに一向に英語が伸びない日本は英語教育に問題あるんだろうなあ。 2021/08/11

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