出版社内容情報
人はいいたいことをどう伝えるのだろうか会話での「含意」、間接的な言い回し、ポライトネスなど、語用論の基本概念を豊富な用例を用いて解説。
第1章 語用論とは何か
第2章 発話行為
第3章 会話による含意
第4章 語用論へのアプローチ
第5章 語用論と間接的な言い回し
第6章 ポライトネスの理論
第7章 意味の構築
内容説明
ことばの意味というものは、話し手と聞き手の相互の関わりの中から生まれる。―会話での「含意」、間接的な言い回し、ポライトネスなど、語用論の基本概念を豊富な用例を用いて解説した格好の入門書。普段なにげなく使っていることばの不思議が見えてくる。
目次
第1章 語用論とは何か
第2章 発話行為
第3章 会話による含意
第4章 語用論へのアプローチ
第5章 語用論と間接的な言い回し
第6章 ポライトネスの理論
第7章 意味の構築
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
11
「誰か他の男がいるのか」と夫に疑念を持たれて「いいえ、いないわ」と堂々と答えた妻が、女性の恋人はいることを明言しないといった言葉の絶妙な作用。厳密な文法学や論理学が構築した仮定状況では説明し切れない現実の個々具体的な場面を扱う学問へ導入する本書は、とっつき易く作られてることも手伝ってどの例文もジョーク集みたいにユーモラス。オースティンやグライス等の大御所の理論も解説しつつ、欠点には修正を加える。日常会話や創作物にとどまらず政治的場面からも引用しながら、言語の不確定性ゆえに可能な鋭い皮肉もずるい詭弁も分析。2018/06/09
Saiid al-Halawi
4
「社会言語学は個人がどのような言語的蓄積を持っているかを教えてくれ、語用論はその個人がそれをどうするかを教えてくれるのだ。」p.2002015/05/28
Akiro OUED
1
話し手の意図的なズラシがユーモアを生む。語用論とは、ボケとツッコミのやり取りの可笑しさを解明することらしい。日常会話で話し手の意図がそのまま伝わることのほうが稀だ。話し手の意図がそのまま伝わるのは、報道だとか、生成AIの回答だろう。3人以上の会話分析など。語用論への期待大。2024/09/01