出版社内容情報
巷にはたくさんの日本語本がありますが、日本語教育の第一人者の考えはこうです
「同じ日本人同士なのに、なぜか自分の意思が伝わっていない気がする」、そんな感じるを持ったことはありませんか? これまでなんの疑問もなく「国語」と表現され、とくに使い方を意識してこなかった私たちの母語は、21世紀をひかえ、あらたに「日本語」と考えなければならない岐路に立たされています。
世紀末日本をうまく切り抜けるために必要な「日本語力」のあり方を、日本語教育の第一人者・水谷信子氏が説きます。
日本語独特の言い回しの根底に流れる思想、若者ことば、これから日本語はどうなっていくのか、など、興味深い指摘が満載です。また、われわれ日本人が日本語をどう使っていくべきかなど、実践的な内容になっています。
"第一章 日本語と国際化
1-1 二十一世紀の日本語は国際語になれるか/1-2 外国人の日本語と日本人の英語/1-3 知らない人と話す/1-4 伝統と国際化
第二章 日本人の言語生活
2-1 挨拶と家族/2-2 間接的な表現/2-3 相手を受け入れる態度/2-4 共存意識の確認/2-5 対話と「共話」/2-6 国際化と言語生活
第三章 日本語の文
3-1 外国語には文法がある/3-2 名詞 単数と複数/3-3 代名詞 人称の不思議/3-4 形容詞 人称を兼ねる形容詞/3-5 動詞その一 「過去」と「現在」/3-6 動詞その二 自動詞と他動詞(1)/3-7 動詞その三 受け身/3-8 主語/3-9 音声の文法/3-10 Yes, Noと「はい、いいえ」
第四章 若者の日本語 /
3-1 若者もいずれ年寄りになる/3-2 若者の話し方/3-3 若者言葉の語彙/3-4 「とか」や半クエッション/3-5 違う世代のコミュニケーション
第五章 日本語の達人への道
5-1 コミュニケーションのための日本語/5-2 説明の練習/5-3 文を書く/5-4 ことわざ・慣用句の知識/5-5 敬語"
内容説明
国際化がさらに進む社会で日本語をどう使うべきかをまず問題提起として掲げ、わたしたちが実生活で人にはたらきかけるとき、日本語をどう使っているかを外国人の持つ疑問に目を向けながらとりあげる。さらに、日本語の言語的な特徴を、わたしたちになじみの深い英語との比較をまじえての分析。今やかましく言われている「若者ことば」の特徴の考察。そして、実際に日本語を効果的に使ってコミュニケーションをするにはどうすればいいかを考えるために、わかりやすい説明の方法、慣用句・漢字表記の基本的な知識、敬語の使い方などについて、練習をするという形でとりあげる。
目次
第1章 日本語と国際化(二十一世紀の日本語は国際語になれるか;外国人の日本語と日本の日本語 ほか)
第2章 日本人の言語生活(挨拶と家族;間接的な表現 ほか)
第3章 日本語の文法(外国語には文法がある;名詞―単数と複数 ほか)
第4章 若者の日本語(若者もいずれ年寄りになる;若者の話し方 ほか)
第5章 日本語の達人への道(コミュニケーションのための日本語;説明の練習 ほか)