出版社内容情報
英米演劇の理解を深めるために――
英米の演劇から、主要な24作品を時代順に取り上げ、それぞれの内容および技巧に注目して解説する入門書です。読むものであると同時に、上演されるものとしての戯曲のあり方を重視し、演劇に対する理解を深めます。
取り上げる作品――『エヴリマン』『スペインの悲劇』『ハムレット』『すべて愛のために』『真面目が大事』『私生活』『欲望という名の電車』『セールスマンの死』『ゴドーを待ちながら』『マイ・フェア・レイディ』ほか
著者紹介/著者による他の著作等
喜志哲雄(きし てつお)
著書に『劇場のシェイクスピア』(早川書房)『現代演劇』(編・共著,学生社)『研究社シェイクスピア辞典』(共編、研究社)など。
序章 演劇と戯曲
1 『エヴリマン』(作者不明)と劇の教訓性
2 『スペインの悲劇』(キッド)と劇中劇
3 『ハムレット』(シェイクスピア)の劇中劇と復讐劇の変容
4 『十二夜』(シェイクスピア)と変装
5 『リチャード3世』(シェイクスピア)と歴史の視点
6 『ヴォルポーネ』(ジョンソン)と欺瞞の喜劇
7 『輝けるすりこぎの騎士』(ボーモント)とバーレスク劇
8 『すべて愛のために』(ドライデン)と英雄悲劇
9 『田舎女房』(ウィッチャリー)と風習喜劇
10 『乞食のオペラ』(ゲイ)とバラッド・オペラ
11 『悪口学校』(シェリダン)と感傷喜劇
12 『軍艦ピナフォア号』(ギルバート)とメロドラマ
13 『真面目が大事』(ワイルド)とメロドラマ
14 『人と超人』(ショー)と思想劇
15 『私生活』(カワード)と喜劇の技巧
16 『夜への長い旅路』(オニール)と劇の時間
17 『一生にただ一度』(カウフマンとハート)とパロディ
18 『欲望という名の電車』(ウィリアムズ)と幻想
19 『セールスマンの死』(ミラー)と意識の流れ
20 『ゴドーを待ちながら』(ベケット)と現実認識
21 『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』(オールビー)と虚構
22 『昔の日々』(ピンター)と記憶
23 『ローゼンク