内容説明
人間としての権利が疎外されている現代を、人権を中心に「天皇制」「報道」「教育」の幅広い視点から学問的に分析・批判する。中学校教師と、その教え子である青年との間に交された感動の往復書簡。
目次
1 天皇制と人権を考える(『教育亡国』を叫び続けて―林竹二の死;三木清が指摘した日本の教育の問題点;象徴天皇制と管理主義教育の変質;クローチェの言葉と武谷三男の論理;弁護士的発想としてのコージブスキーの論理)
2 報道と人権について(『宮武外骨展』と『モディリアーニ展』を見て;日本のマスコミはいつから裁判所になったのか;なぜ冤罪は起きるのか?―布川事件を調べて;甲山無罪判決と検察の上訴権「あとで覚えてろ!」;チャップリン、この最高の映画芸術家;管理主義教育は教育の複合汚染だ!)
3 教育と人権の問題(驚くべき金銭感覚のマヒと人権;個性を失った学校となお続く「いじめ」の問題;特権的権威主義、そして復古主義;中曽根政権、そして戒厳令下の憲法記念日;リッコーヴァ提督の後悔「核を廃棄して新しい世界を開きたい」;臨教審のねらいは何か?)〔ほか〕