出版社内容情報
ユーモア,だましのテクニック,遊びの要素など,多面的で奥深い特質を探りだし,ポーの新しい魅力をうきぼりにする。
内容説明
極貧と嘲笑に苦しみながら豊かな空想の世界を奔放に動き回ったポー。「遊び」の側面を中心に多様性を強調、具体的な作品分析をくりひろげる。
目次
ポーの生涯と短編小説の世界
1 美女と醜い女=ポーの女性像(美女物語における精神と肉体の相克;歪められた女たち)
2 トリックスターとしてのポー(裏返しのトリック―信用できない語り手たち;華麗なる詐欺師たち;復讐のパラドックス―自己と分身の葛藤)
3 空想と科学=時代を遊ぶポー(科学とかつぎ話―「ハンス・プファールの無類の冒険」;夢想から実現する宝探し―「黄金虫」;息喪失のてんまつ―「息の喪失」における言葉遊びと修辞効果)