出版社内容情報
作品と作者,作者と読者,読者と作品といったこれまでの相互関係が成立しえないほど突き崩されてしまった現在,文芸批評はどこへ行くのか。構造主義以後の理論を紹介する。
【目次】
はじめに
文学理論のポリティーク
―「文学」の境界線、あるいはcadreについて―
「読書」という物語
―構造と読者―
迂路
―デリダの『パレルゴン』と『エコノミメーシス』―
作動する言語とプロセスとしての読書
―リクールとテクストの解釈学―
ツヴェタン・トドロフ『ミハイル・バフチン―対話の原理』
「逃走地図」としての文学
―坂口安吾『白痴』と近代・日本・文学―
漱石『夢十夜』論
―テクスト分析の試み―
Computing the ART
―芸術とコンピュータ―
あとがき