出版社内容情報
明治時代の芸術論争分析を通じ、作品に「芸術」の身分を授与するディスクール=「アートワールド」が日本に形成される過程を素描。
明治維新により西洋の文明・文化をすみやかに消化吸収することを至上命題とした明治日本の知識人にとって、西洋近代の芸術もまたそのように吸収し自己形成するべき文化領域であり、それは日本には存在しなかった西洋近代のアートワールドを自己のものとする企てであった。美学の見地から明治の芸術論争を分析、その過程を描き出す。
内容説明
芸術と妙想。美術とは何ぞや、文学とは何ぞ。明治時代の芸術論争の記述・分析を通じて、作品に「芸術」の身分を授与するディスクール=「アートワールド」が日本に形成される過程、その苦闘と情熱のさまを活写する。
目次
第1章 「美術(芸術)」の「妙想」
第2章 内面のドラマ
第3章 「想」と「実」
第4章 文壇文学と大衆文学
第5章 近代リアリズム小説
第6章 自然主義
著者等紹介
西村清和[ニシムラキヨカズ]
1948年生まれ。東京大学文学部美学芸術学科卒業、同大学院修了。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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