出版社内容情報
「田舎教師」をキーワードに、明治後期の学校教師と文学の関係を教育雑誌に掲載された教育小説と田山花袋の作品の分析から論じる。
公教育が急速に拡大した明治後期、急増した小学校教員たちは中間的な知識人として出版文化の熱心な読者層を形成した。本書は、こうした新しい文学読者が熱心に読み、投稿した教育雑誌と影響力を持っていた田山花袋の作品分析を通し、近代文学と近代教育との関係、教育、教育ジャーナリズム、文学の複雑で多様なありようと変遷を示す。
内容説明
公教育の拡大とともに明治後期に全国で急増し、中間的な知識人として出版文化の読者層を形成した小学校教員たち。彼ら新しい文学読者が熱心に読み、投稿した教育雑誌と影響力を持っていた田山花袋の作品分析を通し、近代文学と近代教育との関係、教育、教育ジャーナリズム、文学の複雑で多様なありようと変遷を示す。
目次
第1部 小学校教員と文学(教育史的背景;小学校教師たちが形成した新たな読者層)
第2部 教育小説と教育ジャーナリズム(「教育小説」とは;明治二〇年代の教育小説;雑誌『教育界』とその掲載小説 ほか)
第3部 自然主義文学と教育(『田舎教師』の先行研究―自然主義文学研究の歪み;田山花袋―ロマン主義的な地方文学青年から自然主義作家へ;地方青年を指導する田山花袋―雑誌『文章世界』と田山花袋の自然主義 ほか)
著者等紹介
ヴァン・ロメル,ピーテル[ヴァンロメル,ピーテル] [Van Lommel,Pieter]
東京経済大学特任講師。専門は、近代日本における文学、教育、メディア。2005年にベルギーのアントワープ大学大学院で修士号(オランダ語と英語の言語学及び文学)を取得後、2021年に筑波大学大学院で文学の博士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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