出版社内容情報
臨時嘱託の血清学者として著者は石井部隊に赴任。深い罪に意識を背負って生きてきた自分史を語りながら戦争と癒着した医学研究の恐ろしさを告発し、医の倫理とは何かを問う。
目次
プロローグ 焼かれも奪われもしないもの
第一部 想い出はかくも甘きものか
Ⅰ 孟母三遷を地で行く
Ⅱ ふたつの建物
Ⅲ 白日の夢ひとつふたつ
Ⅳ 富士見高原療養所
Ⅴ 春の乗鞍岳スキー行
Ⅵ 山陰にて
Ⅶ ドストエフスキイとの出会い
第二部 戦争がそうさせたというが
Ⅰ 祖国愛と科学愛
Ⅱ 医学とヒューマニズム
Ⅲ グレッグ博士の教訓
Ⅳ 『むかしなじみの症候群―GIP』
Ⅴ 生体解剖
Ⅵ 解剖実習は是か非か
Ⅶ これが研究といえるか
Ⅷ 部隊での日々
Ⅸ アジア諸民族への蔑視
Ⅹ 軍事研究のおそろしさ
ⅹⅠフォッセ・アルデアティ-ネ
第三部 身を捨ててこそ
Ⅰ わたくしの戦後史
Ⅱ 研究と教育
Ⅲ 歴史的なものの見方
Ⅳ 四つの問題点
エピローグ ダンテにならいて
-
- 洋書
- Track's End