出版社内容情報
ソーシャルワーカーの専門職化と福祉国家形成のはざまで、マイノリティはなぜ置き去りにされたのか。社会福祉的価値の基盤を問う。
19世紀民間慈善活動に始まる米国ソーシャルワークの歴史は、公民権運動盛り上がる1960年代まで、黒人を含むマイノリティをその対象からはじき出し続けた排除の歴史でもある。ソーシャルワークの歴史を単線的発展史ではなく、社会・思想状況とのかかわりの中で捉え、社会福祉的価値の基盤を問う出色の一書である。
内容説明
ソーシャルワーカーの専門職化と福祉国家形成のはざまで、マイノリティはどう扱われてきたのか。米国ソーシャルワークの歴史をマイノリティ、特にアメリカ黒人の立場から叙述し、「社会福祉的価値」の基盤を問う出色の社会福祉史。
目次
序章 問題意識と本書の位置づけ
第1章 アメリカ・ソーシャルワークの起源と黒人の排除
第2章 初期ソーシャルワーク界のマイノリティ認識
第3章 福祉国家体制におけるソーシャルワークと人種問題の浮上
第4章 冷戦期のソーシャルワークとアメリカ黒人
第5章 当事者運動と専門職との緊張関係
終章 対象者と支援者という構図を超えて