出版社内容情報
社会事業史と近代仏教史の二つの学問領域を歴史研究の立場から先導し、斯界の第一人者として大きな影響を与えた吉田久一。2005年の逝去まで、『社会事業の成立と挫折』というタイトルで完成させる予定で書きためられていた遺稿を補訂・編集し刊行する。社会福祉学とは何かを追究し続けた著者の体験と研究の集大成。
目次
序章 社会事業思想形成の系譜(儒教的「仁政」「仁愛」の視座転換;明治維新の啓蒙思想と慈善救済 ほか)
第1章 「帝国」国家の形成と感化救済事業思想・社会事業思想の胎動(感化救済事業の諸相;感化救済事業の思想 ほか)
第2章 大正デモクラシーと社会事業思想の成立(「防貧」の勃興と救貧の諸相;防貧制度の勃興と救貧法 ほか)
第3章 昭和初頭の社会事業思想の展開とその挫折(国民生活の窮迫と社会事業の政策化;社会事業思想の展開と挫折)
第4章 太平洋戦争と「人的資源」の保護・育成(厚生事業への移行期;厚生事業の成立 ほか)
著者等紹介
吉田久一[ヨシダキュウイチ]
1915年新潟県中頚域郡に生る。1941年大正大学文学部(旧制)卒業。日本社会事業大学(兼任大正大学)、日本女子大学、東洋大学教授等を経て、日本社会事業大学名誉教授。2003年第37回仏教伝道文化賞授与さる。2005年10月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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