出版社内容情報
ポピュラー音楽は一般的に「流行りもの」として、時期が過ぎれば忘れ去られるものと捉えられるが、楽曲を精査することでそこから当時の世相や文化・社会構造が読み解ける表象でもある。本書は歴史的な視点とそれを念頭にした音楽制作者側への聞き書きとその精査によって、ポピュラー音楽を文化装置として読み解く研究の可能性を示すものである。
内容説明
表現史、歌詞、時代の音、米軍基地、音楽制作者側への聞き書き…ポピュラー音楽を文化装置として分析する研究の新たな可能性。
目次
ポピュラー音楽をいかにとらえるか
1 作り手の意図に迫る(作り手は表現の工夫をいかにしたのか―日本のポピュラー音楽表現史構築にむけて;歌詞はどのように紡がれたのか―新たなる歌詞研究にむけて;詞作のこころは探れるのか―阿久悠にみる原風景としての父)
2 音楽システムを読み解く(「時代の音」が呼び覚ます風景―ブラスサウンドを手がかりとして;米軍基地がポピュラー音楽に与えた衝撃―日韓の米軍クラブにおける音楽実践の比較から考える;米軍クラブショーにみるローカリティ―韓国「米8軍舞台」にみるKPKの特異性)
3 作り手の思いを引き出す(バンドマンは戦後をいかに歩いたか―バンドマン・高澤智昌の語り)
著者等紹介
東谷護[トウヤマモル]
1965年神奈川県横浜市生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。現在、成城大学文芸学部教授。専攻、ポピュラー音楽研究、大衆文化史、文化社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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