内容説明
新課程の教科書がみちびく歴史認識とは。「共に生きる力」を要請する社会と、呼応して変わりゆく歴史教科書。今、その可能性を問う。
目次
第1章 二〇〇八‐〇九年の学習指導要領改訂がもたらしたもの(二〇一〇年代の教科書の刷新;「沖縄戦」の描かれ方 ほか)
第2章 歴史教科書問題の論点の推移(「台湾出兵と琉球領有」の記述の変遷;一九五〇年代の歴史教科書問題 ほか)
第3章 リスクとしての歴史教科書問題(「沖縄戦」記述の発端;二〇〇七年の社会的議論の帰結 ほか)
第4章 共生社会におけるナショナルヒストリーの位置(学校教育への「共に生きる力」の登場;教育資源としての共生概念 ほか)
第5章 歴史の社会的な成り立ちを理解するための資源(歴史叙述の枠組みの対象化;沖縄史に関する教育的知識の展開)
著者等紹介
岡本智周[オカモトトモチカ]
1971年生まれ。2001年早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程修了、博士(文学)。現在、筑波大学人間系(大学院人間総合科学研究科)准教授。著書に『国民史の変貌―日米歴史教科書とグローバル時代のナショナリズム』(日本評論社、2001年、第1回日本教育社会学会奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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