日本女性はどこにいるのか―イメージとアイデンティティの政治

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日本女性はどこにいるのか―イメージとアイデンティティの政治

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326653393
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C3036

出版社内容情報

どこにでもいそうでどこにもいない。矛盾に満ちた、それゆえ撹乱的効果をもつ、彼女らのリアリティを描きだすフェミニスト・エスノグラフィーの試み。

イメージ・カテゴリー・アイデンティティとしての<日本女性>を、日本女性たちはどう交渉するのか。オリエンタリズムとセクシズムによって二重の他者性を負わされた彼女らが、きゅうくつな位置に立たされながらもそこから織りなすライフ・ストーリーとアイデンティティ・ナラティブに、混じり、ねじれ、揺らぐ意味を読みとる。

[関連書]上野千鶴子編 『脱アイデンティティ』(勁草書房刊)
       北村文・阿部真大 『合コンの社会学』(光文社)



第一章 <日本女性>とは何か――カテゴリー、イメージ、アイデンティティの政治
 1 <日本女性>?
 2 イメージの政治――<日本女性>は二重に他者化されている
 3 カテゴリーの政治――<日本女性>は浮き沈みする
 4 アイデンティティの政治――<日本女性>になる、ならない、ならざるをえない
 5 日本女性はどこにいるのか

第二章 <日本女性>とは誰のことか――フェミニスト・エスノグラフィーの(不)可能性
 1 「日本女性による、日本女性のための」?
 2 語る女、語らない女――フェミニスト・エスノグラファーのジレンマ
 3 女が女を語るとき――フェミニストの対象・方法・倫理
 4 女と女を分かつもの――ポジショナリティの問題
 5 女が女を語らないとき――自己再帰的アプローチ
 6 女が女に語るとき、語らないとき――「アイデンティティ」という矛盾
 7 語られる女の位置から――翻訳の(不)可能性
 8 <日本女性>による、<日本女性>のための

第三章 <日本女性>はどう見られるのか――人類学・社会学のまなざし
 1 「日本女性研究」?
 2 停滞する進歩――「革新的日本女性」のエスノグラフィー
 3 束縛された自由――「伝統的日本女性」のエスノグラフィー
 4 誰が、どこから、どのように見るのか――エスノグラフィーの政治、再び
 5 アイデンティティの交渉――「撹乱する日本女性」のエスノグラフィー
 6 生きられるイメージ
 7 調査の概要

第四章 <日本女性>のライフ・ストーリー――生きられる経験、語られる経験
 1 「日本から西洋へ」?
 2 何から逃れるのか――「抑圧」ではなく
 3 何に向かうのか――「あこがれ」ではなく
 4 何から解放されるのか、されないのか――実際的問題の数かず
 5 どのように見られるのか、どのように見せるのか――ステレオタイプとの交渉
 6 どこからどこへ?――葛藤と交渉のストーリー

第五章 <日本女性>のアイデンティティ・ナラティヴ――ゆらぐ軸、ねじれる意味
 1 「日本女性らしい」「日本女性らしくない」?
 2 いくつかのアイデンティフィケイション――<日本女性>をなぞる
 3 いくつかのディス/ミス-アイデンティフィケイション――<日本女性>をねじる
 4 日本女性と<日本女性>

第六章 <日本女性>という政治――ひとつのエスノグラフィー
 1 「日本女性はどこにいるのか」?
 2 すること・なるものとしての<日本女性>――分析的含意
 3 <日本女性>のエスノグラフィー――方法論的含意
 4 空っぽであると同時にあふれ出してもいる――理論的含意

あとがき
引用文献

内容説明

矛盾に満ちた、それゆえ攪乱的効果をもつ、彼女らのリアリティを描きだすフェミニスト・エスノグラフィーの試み。

目次

第1章 “日本女性”とは何か―カテゴリー、イメージ、アイデンティティの政治
第2章 “日本女性”とは誰のことか―フェミニスト・エスノグラフィーの(不)可能性
第3章 “日本女性”はどう見られるのか―人類学・社会学のまなざし
第4章 “日本女性”のライフ・ストーリー―生きられる経験、語られる経験
第5章 “日本女性”のアイデンティティ・ナラティヴ―ゆらぐ軸、ねじれる意味
第6章 “日本女性”という政治―ひとつのエスノグラフィー

著者等紹介

北村文[キタムラアヤ]
1976年滋賀県生まれ。2007年東京大学大学院人文社会研究科博士課程単位取得退学。現在、明治学院大学教養教育センター専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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mint

1
<日本女性>という役割を、それが楽だからという理由だけで演じていると、ステレオタイプを再生産することになる。確かにその通りだけれど、やはり一個人としては、その場をうまく切る抜ける方法を選んでしまうなあ。考えさせられました。2009/08/30

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