世界の儚さの社会学―シュッツからルーマンへ

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  • サイズ B6判/ページ数 206,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326652686
  • NDC分類 361.253
  • Cコード C3036

出版社内容情報

本書は、「世界の儚さ」という主題を、シュッツからルーマンヘとつらなる緩やかな軌跡の中に辿ろうとする試みである。まずシュッツについて、その仕事が現代社会理論の展開においてもつ意義をとりあげる。次に、ルーマンの議論の核心にある<できごと>という概念をめぐって、時間、世界、観察、他者という四つのテーマに即して論じていく。その意味で本書は、ルーマン理論における<できごと>とは何かという問いに答えようとするものでもある。ラディカル構成主義という認識論的立場を、自己指示的システム理論という学の成立をかけて表現しようと

【目次】
はじめに

序章 世界の儚さという主題―シュッツからルーマンへ
  Ⅰ
第1章 出発点としてのシュッツ
 1 現象学的社会学
 2 社会科学における「ガリレイ論」
 3 <私>―体験と意味
 4 まなざしの交錯
 5 他者を理解するということ

第2章 転換点としてのシュッツ
 1 隠されていた問題
 2 自然的態度の構成的現象学
 3 <内世界的レベル>への内属
 4 <私>の立場の徹底
 5 転換点としてのシュッツ

  Ⅱ
第3章 不可逆性のメタファー
 1 理論のはじまるところ
 2 ハイデガーの時間論―Ereignisとは何か
 3 二つの現在―時間生成のメカニズム

第4章 世界と<できごと>
 1 自己指示的システム理論
 2 世界を経験するということ
 3 <できごと>の影

第5章 観察と他者性
 1 観察者=行為者
 2 脱原パラドクスという営み
 3 社会性を刻印された行為

第6章
 1 現代社会理論における他者の問題
 2 不透明な他者
 3 愛の関係―<できごと>としての愛

あとがき
文献
索引 

内容説明

本書は、「世界の儚さ」という主題を、シュッツからルーマンへとつらなる緩やかな軌跡の中に辿ろうとする試みである。まずシュッツについて、その仕事が現代社会理論の展開においてもつ意義を、「出発点」としてのシュッツ/「転換点」としてのシュッツという二つの視点からとりあげる。次に、ルーマンの議論の核心に置かれている「できごと」という概念をめぐって、それがもつさまざまなインプリケーションを、大きく「時間」、「世界」、「観察」、「他者」という四つのテーマに則して論じていく。

目次

序章 世界の儚さという主題―シュッツからルーマンへ
第1章 出発点としてのシュッツ
第2章 転換点としてのシュッツ
第3章 不可逆性のメタファー
第4章 世界と「できごと」
第5章 観察と他者性
第6章 他者の経験

著者等紹介

吉沢夏子[ヨシザワナツコ]
1955年東京生まれ。1983年慶応義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得修了。現在、日本女子大学人間社会学部教授
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