出版社内容情報
問われるのは「能力」ではない──シングルマザーの労働実態と自立の難しさを面接調査等から明らかにし、就労支援策の課題を考える。
日本のシングルマザーの就労率は非常に高いが、その貧困率は50%を超える。面接調査等を通じシングルマザーの「働いても貧困」の要因は長時間労働や転勤を前提とした日本の雇用システムにあること、能力開発を中心とした支援では問題は解決しないことを明らかにする。シングルマザーの中長期視点でのキャリア形成を問う出色の書。
内容説明
就業率80%超、貧困率50%超。OECDの中で最高レベルの就業率、最悪レベルの貧困率。その背景にある構造とは。シングルマザーの労働実態調査から、厚労省の就業支援策の限界と課題を考える。
目次
問題意識と分析視角
第1部 シングルマザーの自立の困難(シングルマザーの自立はなぜ困難なのか?―政策と研究;シングルマザーの労働実態とキャリア形成―自立の道はあるか?;新型コロナウイルス禍がシングルマザーの労働と子育てに与える影響;寡婦の労働と生活の課題―子どもが成人したシングルマザーは経済的自立ができるか?;生活保護とシングルマザーの自立支援)
第2部 地域におけるシングルマザーへの支援の実情(シングルマザーの当事者団体における就業支援の役割―札幌市母子寡婦福祉連合会を事例に;母子生活支援施設での自立支援;働く母親を支える認可保育所―釧路市を事例に)
シングルマザーの自立に向けて
著者等紹介
中囿桐代[ナカゾノキリヨ]
1964年茨城県生まれ。1995年北海道大学大学院教育学研究科後期博士課程単位取得満期退学、2001年北海道大学博士号取得(教育学)。釧路公立大学経済学部教授を経て、2012年より現職。現在、北海学園大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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