出版社内容情報
里親制度の今後を展望するにあたり押さえておくべき史的経緯と、里親当事者へのインタビュー調査を通じ、制度の課題を示す。
2017年に厚労省が打ち出した「新しい社会的養育ビジョン」では、児童養護に関し里親等家庭養護に委託する割合を大幅に増やす方針が出された。制度転換に際し戦後の里親制度の歩みを振り返るとともに、インタビュー調査を通じ今後の制度の課題を浮かび上がらせる。基本資料をまとめ、社会的養護・里親研究の進展を後押しする一書。
内容説明
里親制度の今後を展望するにあたり押さえておくべき史的経緯と関連資料をまとめた基本文献。社会的養護・里親研究の進展を後押しする。児童養護に関し里親等家庭養護に委託する割合を大幅に増やす方針が出された「新しい社会的養育ビジョン」。政策転換に際し戦後の里親制度の歩みを振り返るとともに、当事者へのインタビュー調査を通じ、今後の制度の課題を浮かび上がらせる。
目次
序章 里親制度の政策的変遷と実相を問う意義
第1章 里親研究の歴史的概観
第2章 里親制度の創設期(一九四五年~一九五〇年代)―篤志家への期待と児童労働搾取への対応
第3章 里親制度の衰退期(一九五五年頃~一九八〇年代)―公的責任の回避とボランティアへの位置づけ
第4章 里親制度の見直し期(一九九〇年代~二〇〇二年)―児童虐待の顕在化と子どもの権利条約の影響
第5章 里親制度の拡充志向期(二〇〇三年~二〇〇八年)―社会的養護再構築の始動
第6章 里親制度推進の加速期(二〇〇九年~二〇一九年)―代替的養護における家庭養護の明確化
第7章 調査の概要と分析結果
第8章 里親養育の実態
終章 総合的考察と今後の課題
著者等紹介
貴田美鈴[キダミスズ]
1959年岐阜県生まれ。2005年中部学院大学人間福祉学部卒業。社会福祉士、精神保健福祉士。2012年名古屋市立大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人間文化)。岡崎女子短期大学准教授を経て、名古屋市立大学人文社会学部非常勤講師。専門は社会福祉学、子ども家庭福祉論、社会的養護(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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