『主婦の友』にみる日本型恋愛結婚イデオロギー

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『主婦の友』にみる日本型恋愛結婚イデオロギー

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  • サイズ A5判/ページ数 660p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326603152
  • NDC分類 367.4
  • Cコード C3036

出版社内容情報

ロマンティック・ラブは「恋愛/愛」へといかに変換されたか。大正から高度成長期まで、日本型近代家族の新たな側面を検証する。

はじめに

第?部 序論

第一章 問題設定──日本型恋愛結婚イデオロギーの固有性と変容
 第一節 日本型近代家族の発見
 第二節 日本型近代家族を巡る問い
 第三節 近代恋愛結婚イデオロギーとその下位類型
 第四節 問いと言説分析の枠組

第二章 欧米型近代家族とロマンティック・ラブ・イデオロギー
 第一節 従来の歴史的な規定が内包する問題
 第二節 個人主義とロマンティック・ラブ・イデオロギー

第三章 日本型近代家族と「恋愛」「愛」の導入
 第一節 明治二〇年代──精神主義的な「恋愛」「愛」の導入
 第二節 明治末?大正期──性欲と「人格」の統合に向けて
 第三節 新しい結婚方法の模索

第四章 『主婦の友』の時代区分と潮流
 第一節 『主婦の友』の創刊から婦人四誌の黄金期まで
 第二節 『主婦の友』の言説分析を巡る方法論上の問題
 第三節 目次タイトルからみた大きな時代潮流
 第四節 対象とした記事の抽出と分析の方法

第?部 戦前前期─日本型近代家族の浸透期と家庭基盤型の恋愛結婚イデオロギー

第五章 〈国家社会〉と「愛」の理想
 第一節 戦前前期における社会的・思想的な位置──体制内的キリスト教
 第二節 精神主義的な「愛」の理想──白村との比較を中心に

第六章 結婚方法の改革とその限界
 第一節 「自由結婚」の否定
 第二節 「愛」を組み込んだ新しい結婚方法の提唱

第七章 「愛」を巡る危機的状況と離婚観
 第一節 夫と妻の不貞の数的推移
 第二節 離婚の原則否定へ
 第三節 夫の不品行問題への解釈と対策
 第四節 内面性の語りを巡って

第八章 夫婦「和合」の現実
 第一節 夫優位性の全肯定期
 第二節 「愛」「和合」の基盤としての性
 第三節 戦前前期の総括

第?部 戦時体制期?戦後期──〈国家社会〉から「幸福」への転換

第九章 日本型近代家族の定着期と戦時体制
 第一節 国家主義と母性主義の強化
 第二節 「愛」を組み込んだ見合結婚の定着
 第三節 日本型近代家族の第一世代の夫婦関係
 第四節 夫優位性の枠内における性の解放と平等化の伸展

第一〇章 過渡期としての戦後期
 第一節 敗戦は画期か否か?
 第二節 「恋愛」を基盤とした結婚方法への転換
 第三節 離婚の原則肯定へ
 第四節 「恋愛」「愛」の距離縮小と結婚との分化?──夫の不品行を巡って
 第五節 「恋愛」「愛」の距離縮小と結婚との分化?──妻の不貞を巡って
 第六節 「愛」と「和合」の二重性の解消
 第七節 性の縮小期
 第八節 戦時体制期?戦後期の総括

第?部 高度成長期──性愛傾斜型の恋愛結婚イデオロギーへ:セックスと「内面の探索」の時代

第一一章 高度成長期前期(一)──性の爆発
 第一節 「現代主婦」の誕生と第一次主婦論争
 第二節 男女平等の進展?──純潔規範に関する中立派への転換
 第三節 男女平等の進展?──妻からの要求期
 第四節 「セックスの時代」の始まり

第一二章 高度成長期前期(二)──「灰色の日常性」と「めくるめく非日常性」
 第一節 性愛傾斜型の近代恋愛結婚イデオロギーと「妻の座」の相対化
 第二節 「灰色の日常性」
 第三節 「人妻のよろめき」を巡る四言説

第一三章 高度成長期後期──「女の哀しさ」と「生きがい」
 第一節 「幸福」から「生きがい」へ
 第二節 「男らしさ/女らしさ」の再構築?
 第三節 「男らしさ/女らしさ」の再構築?
 第四節 性愛傾斜型の近代恋愛結婚イデオロギーの問い直し?──「愛」+性/結婚の亀裂
 第五節 性愛傾斜型の近代恋愛結婚イデオロギーの問い直し?──「愛」/性/結婚の分離
 第六節 団地という場所
 第七節 〈私〉の「生きがい」を探して
 第八節 高度成長期の総括

終 章 結論と課題
 第一節 全体の要約
 第二節 今後の課題

あとがき
目次タイトルのテーマ分類基準一覧表
参考文献
人名索引・事項索引

大塚 明子[オオツカ メイコ]
著・文・その他

内容説明

ロマンティック・ラブは「恋愛/愛」へといかに変換されたか。大正から高度成長期まで、日本型近代家族の新たな側面を検証する。

目次

第1部 序論(問題設定―日本型恋愛結婚イデオロギーの固有性と変容;欧米型近代家族とロマンティック・ラブ・イデオロギー;日本型近代家族と「恋愛」「愛」の導入;『主婦の友』の時代区分と潮流)
第2部 戦前前期―日本型近代家族の浸透期と家庭基盤型の恋愛結婚イデオロギー(“国家社会”と「愛」の理想;結婚方法の改革とその限界;「愛」を巡る危機的状況と離婚観;夫婦「和合」の現実)
第3部 戦時体制期~戦後期―“国家社会”から「幸福」への転換(日本型近代家族の定着期と戦時体制;過渡期としての戦後期)
第4部 高度成長期―性愛傾斜型の恋愛結婚イデオロギーへ:セックスと「内面の探索」の時代(高度成長期前期(1)―性の爆発
高度成長期前期(2)―「灰色の日常性」と「めくるめく非日常性」
高度成長期後期―「女の哀しさ」と「生きがい」)
結論と課題

著者等紹介

大塚明子[オオツカメイコ]
1965年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程中途退学。現在、文教大学人間科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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