出版社内容情報
日本でも在日外国人を排除するデモやヘイトスピーチ、ネット右翼が社会問題化している。しかし過激な移民・外国人排斥運動だけでなく、外国人を単なる労働力としてみなす入国管理政策、ナショナル・アイデンティティの強調など、あらゆる場面に排外主義はみられる。その根源や構造、表出形態を理解し、排外主義を超える社会形成の道筋を探る。
内容説明
台頭する排外主義を乗り越えるために。移民・外国人に対する排外主義はいかに進みつつあるのか。断絶され、喪失した共同性を回復するフランスの取り組みを追う。
目次
第1部 排外主義の根源とその表出(「業績至上主義」が社会をバラバラにする;共生の理念から排除の道具へ―「フランス的統合」の変化の意味するもの;フランスの福祉レジームと移民レジーム;「排除の空間」におけるソーシャル・ミックス政策の帰結―パリ郊外都市再生事業の事例から;「フランス共和国」におけるムスリムの社会教育と市民参加―リヨン大都市圏におけるムスリム青年連合のネットワーク ほか)
第2部 排外主義との闘い―地域レベルで民主主義を取りもどす(参加と反排除―ブルターニュにおける取り組み;異文化間共生および市民権に関するルーベ市委員会―進化を続ける参加型民主主義機関;サン・パピエ支援とローカルな市民権―フランスのローカルネットワーク組織にみる実践の研究;「公衆衛生へのアクセス」から「政治参加」へ―パリにおける中国人セックスワーカー支援の変容)
著者等紹介
中野裕二[ナカノユウジ] [Le Bail,H´el`ene]
駒澤大学法学部教授。九州大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)
森千香子[モリチカコ]
一橋大学大学院法学研究科准教授。フランス社会科学高等研究院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)
ルバイ,エレン[ルバイ,エレン]
アンジェ高等商業科学大学EUアジア研究所准教授。パリ政治学院博士課程修了。政治学博士
浪岡新太郎[ナミオカシンタロウ]
明治学院大学国際学部准教授。立教大学大学院法学研究科政治学専攻博士後期課程退学。法学修士(中央大学)
園山大祐[ソノヤマダイスケ]
大阪大学大学院人間科学研究科准教授。九州大学大学院教育学研究科博士後期課程退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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