内容説明
優れているといわれる福祉制度の形成には、教会をはじめとする民間組織の活動や少数派言語の問題、地域の特性といった歴史的偶然が反映されていた。「老いの社会問題化」という語られ方の背景を、文化人類学的アプローチによる研究で読み直す。進んだ福祉/遅れた福祉という固定観念を揺るがす1冊。
目次
第1部 老いと福祉の研究史(20世紀福祉思想にみる人類学の功罪;老いと福祉の人類学)
第2部 群島町の「背景」(北欧型福祉国家フィンランド;幸せなマイノリティ;福祉の担い手としての教会)
第3部 老いと福祉の現場で(群島町の福祉生活;自立のストラテジー;老いを歩む)
著者等紹介
高橋絵里香[タカハシエリカ]
1976年、東京生まれ。筑波大学第二学群比較文化学類卒業、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)。2013年4月より千葉大学文学部行動科学科准教授。専攻は文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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