「心の時代」と自己―感情社会学の視座

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「心の時代」と自己―感情社会学の視座

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  • サイズ A5判/ページ数 262,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326601806
  • NDC分類 361
  • Cコード C3036

出版社内容情報

なぜ私たちは感情を気にかけコントロールするのか?「自分らしさ」が強制される現代社会。心による社会統制と、それを変える実践を示す。

サービス産業の進展や、心理学ブームに見られる「心」の商品化。その中で、本当の感情を求めるゲームに私たちは巻き込まれ、心による支配が進む。その中でどのような戦略を取るべきか。本書は、看護職の実践を事例としながら、心による支配を脱していく自己・感情・社会の新しい関係を描き出す。


第Ⅰ部 感情の社会学的理解

第一章 感情社会学の課題
1 感情社会学の原点へ
2 「心の時代」の到来
3 心理学・生理学との違い
4 感情社会学の独自性
5 感情管理化というテーゼ
6 感情社会学の新たな展開に向けて

第二章 感情をどう捉えるか──社会学的理解に向けて
1 感情の社会学的理論の基盤
2 感情経験と生理的機構
3 「実証主義」「構成主義」論争
4 構成主義派の感情理論
5 構成主義派の批判的再検討
6 感情語に注目することの意味と限界
7 感情管理というポリティクスの分析へ

第Ⅱ部 「心の時代」としての現代社会

第三章 感情管理化する社会
1 「心の時代」の影
2 疎外される感情
3 「心の時代」批判の限界
4 「心」をめぐる歴史的変化
5 インフォーマル化される現代社会
6 インフォーマル化の影
7 感情意識化という視点
8 「心の時代」としての現代社会

第四章 感情労働と自己
1 「民主化」されざる関係
2 ホクシールドの感情労働論
3 感情労働概念の拡散
4 ジェンダーとの関わり
5 「感情性」と「合理性」
6 疎外論的立場への批判
7 他者の感情を管理すること
8 感情労働の実証分析に向けて

第Ⅲ部 「心」の労働──看護職を事例に

第五章 「感情性」と「合理性」の交錯──感情労働の困難
1 二項対立図式への批判
2 ホクシールドの規則観
3 看護における感情規則
4 患者に関わるということ
5 親密さのコントロール
6 感情規則の重層化

第六章 「感情性」と「合理性」からの解放
1 看護の転換と感情労働
2 個別の患者に配慮するということ
3 客観的にケアをするということ
4 背景にあるもの──「個別主義」と「普遍主義」
5 「個別主義」と「普遍主義」を越えて
6 個々の患者と他の患者──感情管理の捉え直し

第七章 感情管理の自律性に向けて
1 感情労働の複雑さ
2 他律化の問題点
3 感情規則の相対化
4 態度変更──自律性の獲得
5 他者の生活史という視点

第八章 感情管理の自律性を支える関係
1 患者への感情管理が持つ功罪
2 慢性疾患と感情管理
3 疾患受容と不安の軽減
4 相補的な関係と感情管理の再編成
5 感情経験の解釈図式の変更
6 感情管理の自律性の原理

終章 感情管理の再編に向けて
1 管理される心/されない心
2 「心」の解放と他者への配慮──感情公共性という空間

補遺 調査の概要

あとがき

文献
事項索引
人名索引

内容説明

なぜ私たちは感情を気にかけコントロールするのか?「自分らしさ」が強制される現代社会。心による社会統制と、それを変える実践を示す。

目次

第1部 感情の社会学的理解(感情社会学の課題;感情をどう捉えるか―社会学的理解に向けて)
第2部 「心の時代」としての現代社会(感情管理化する社会;感情労働と自己)
第3部 「心」の労働―看護職を事例に(「感情性」と「合理性」の交錯―感情労働の困難;「感情性」と「合理性」からの解放;感情管理の自律性に向けて;感情管理の自律性を支える関係)
感情管理の再編に向けて
補遺 調査の概要

著者等紹介

崎山治男[サキヤマハルオ]
1972年青森県に生まれる。1995年東京大学文学部行動文化学科社会学専修課程卒業。2003年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会学)。東京大学大学院人文社会系研究科助手
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