出版社内容情報
アメリカが構築・維持してきた「小さな政府」のありようは、世界的な構造変化の中でどのように変容していくのか。そのゆくえを探る。
21世紀的な世界状況と経済社会の大きな構造変化のなかで、アメリカが構築・維持してきた「小さな政府」のありようはどのように変容していくのか。オバマ政権の重要な決断を起点に、トランプ、バイデン両政権への連続と変化を見据え、その姿を追究する。
内容説明
21世紀の「小さな政府」の姿とは。世界状況と経済社会の大きな変化のなかで、アメリカが選んだ政策再編はいかなるものか。人びとが自立的に生活基盤を確保・維持するための制度構築と「世界の警察官」からの撤退の背景を、連邦財政の動態から鋭く読み解く。
目次
序 21世紀的アメリカ自由主義と「小さな政府」(オバマからトランプ、バイデンへの変化と継承;本書の問題意識 ほか)
第1章 アメリカの「小さな政府」の理念と21世紀的状況(オバマの原点;20世紀現代史の教訓 ほか)
第2章 アメリカ型福祉国家の再編成と「世界の警察官」からの撤退―オバマ財政の基本構造から読み解く(抑制基調と「優先順位の変更」―基本構造の概観(2009‐16年度)
社会保障年金とメディケア―尊厳ある引退のための社会的仕組み ほか)
第3章 「取り残される階層」の生活基盤の確保―オバマ・ケア(医療保障改革)の狙い(オバマの「小さな政府」的なアメリカ型福祉国家;無保障者問題 ほか)
第4章 軍事力の高度化と再編―対テロ戦争と軍縮(「世界の警察官」から「リーダーとしての最強国」へ;ミサイルと対テロ戦争 ほか)
終章 20世紀アメリカ財政史との接続の試み
著者等紹介
渋谷博史[シブヤヒロシ]
東京大学名誉教授、経済学博士(東京大学)。専門は、福祉国家論、アメリカ財政論、アメリカ財政史。1949年生まれ。1990年東京大学社会科学研究所助教授、92年同教授。2015年より東京大学名誉教授。2024年6月逝去。主著に、『現代アメリカ財政論』(御茶の水書房、1986年;日米友好基金賞)などがある。共著・共編著多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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