出版社内容情報
大きな変貌を遂げつつある日本の金融。これまで通説と理解されてきたものを再検証なしに受け入れてもよいのだろうか。本書はデータと事実関係に依拠し、日本金融の通説に挑む画期的試み。
非伝統的金融政策のイノベーション、財政支出拡大は日本経済の停滞を防いだのか、プルーデンス政策、銀行の自己資本比率選択、銀行の店舗数と競争力、金融システムは資本主義中心・銀行中心か、富裕層の資産は不動産かリスク性金融資産か、上場投資信託と出口戦略、終戦前後に市場の断絶はあったのか。金融の通説に挑む画期的試み。
内容説明
大きな変貌を遂げつつある日本の金融。これまで通説と理解されてきたものを再検証なしに受け入れてもよいのだろうか。本書は、データと事実関係に依拠し、虚心坦懐に通説に挑む画期的試み。
目次
第1章 非伝統的金融政策のイノベーションと誤算―将来の見直しへの布石となるか
第2章 財政赤字の拡大と金融緩和は日本経済の停滞感を払拭できたか
第3章 バブルと金融危機の防止に必要なことは何か―日本の経験から
第4章 銀行の自己資本比率は規制によって決まるのか―邦銀の財務データに基づく検証
第5章 店舗数の減少により銀行業の競争度は低下したのか
第6章 経済発展を支えたのは資本市場か銀行か―東アジアの経験から
第7章 富裕層の資産は不動産かリスク性金融資産か
第8章 日本銀行によるETF購入政策は成功したと言えるのか―出口戦略への道筋から考える
第9章 終戦前後に市場の断絶はあったのか―戦後の市場構造転換と投資成果
著者等紹介
伊藤修[イトウオサム]
1956年生まれ。東京大学大学院修了、博士(経済学)。埼玉大学大学院人文社会科学研究科教授。主著、『日本型金融の歴史的構造』(東京大学出版会、1995年、第36回エコノミスト賞)など
植林茂[ウエバヤシシゲル]
1958年生まれ。埼玉大学大学院修了、博士(経済学)。椙山女学園大学現代マネジメント学部教授。主著、「銀行店舗寡占度の都道府県別貸出等への影響についての長期的分析」(『大銀協フォーラム研究助成論文集』第23号、2018年、平成29年度大銀協フォーラム研究支援特別賞)など
鵜飼博史[ウガイヒロシ]
1960年生まれ。埼玉大学大学院修了、博士(経済学)。JPモルガン証券チーフエコノミスト、経済調査部長
長田健[オサダタケシ]
1980年生まれ。一橋大学大学院修了、博士(商学)。埼玉大学大学院人文社会科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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