協力ゲーム理論

中山 幹夫/船木 由喜彦/武藤 滋夫【著】

勁草書房（2008/07発売）

• サイズ A5判／ページ数 218p／高さ 22cm
• 商品コード 9784326503049
• NDC分類 417.2
• Cコード C3033

出版社内容情報

人々の社会・経済的行動である提携行動とそれにもとづく利得配分という視点からの分析のための数学理論である、協カゲーム理論の基礎的解説書。

本書では、古典的な協カゲームの標準理論であるTUゲームの解概念であるコア、安定集合、交渉集合、カーネル、仁及びシャープレイ値という基本的な解、NTUゲームとコア、仁およびシャープレイ値の拡張について述べ、さらに、解の公理化について考察する。また、整合性公理を軸として、コア、プレカーネル、プレ仁、シャープレイ値とその他の解の多様な特徴付けが与えられる。最後に、提携を伴う戦略形ゲームと、その基本的な解について述べる。

はしがき

第1章　TUゲーム
　1.1　特性関数
　1.2　配分
　1.3　例とその特性関数形表現
　1.4　配分の支配
　1.5　コア
　1.6　安定集合
　1.7　交渉集合
　1.8　カーネル
　1.9　仁
　1.10　シャープレイ値
　1.11　凸ゲーム

第2章　NTUゲーム
　2.1　譲渡可能効用を仮定しない提携形ゲーム
　2.2　コア
　2.3　仁
　2.4　NTUシャープレイ値
　2.5　NTUコアの存在証明

第3章　整合性公理と解の特徴付け
　3.1　整合性公理とその意味
　3.2　いくつかの基本的な公理
　3.3　いろいろな縮小ゲームとコアの公理化
　3.4　プレカーネルとプレ仁の公理化
　3.5　シャープレイ値の公理化
　3.6　その他の解の公理化
　3.7　NTUゲームにおけるコアの公理化
　3.8　凸ゲームのカーネル

第4章　戦略形協力ゲーム
　4.1　提携を許す戦略形ゲーム
　4.2　強ナッシュ均衡
　4.3　結託耐性ナッシュ均衡
　4.4　コア
　4.5　自己拘束的戦略

参考文献
索引

目次

第１章　ＴＵゲーム（特性関数；配分　ほか）
第２章　ＮＴＵゲーム（譲渡可能効用を仮定しない提携形ゲーム；コア　ほか）
第３章　整合性公理と解の特徴付け（整合性公理とその意味；いくつかの基本的な公理　ほか）
第４章　戦略形協力ゲーム（提携を許す戦略形ゲーム；強ナッシュ均衡　ほか）

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[葉]

東京工大には協力ゲームの先生が充実しており、盛んに研究されているのだろうと憧れの目で見てしまう。コア・カーネル・TUゲーム・安定集合・シャープレイのところは船木先生と武藤先生の本で学習していたことを思い出した。特性関数形ゲームになるとあまり解けなくなっている自分がいたような気がする。実際に凸ゲームで論文を書こうとしたことはないが、友人が研究しているのを見て大変そうに思えた。前回の本から今回の本へステップアップする流れなのだろう。

2018/02/12