静岡大学人文学部学術叢書
コスト大国日本の財源―資金調達の財政学

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  • サイズ A5判/ページ数 258p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326502653
  • NDC分類 342.1
  • Cコード C3033

出版社内容情報

財政学の代表的な理論を詳述しながら、限られた政府財源をいかに有効に使用するか、日本政府のさまざまな施策に即して論じる。

今日の高齢化社会を目前にした低成長経済の時代には、限られた政府財源をいかにして有効に使用するかを研究することが求められている。本書では、具体的に、年金等の社会保障費から道路建設等の公共事業費まで、さまざまな政府サービスや事業を実施する場合の経費配分と財源調達方法について論じる。

関連書:長峯純一・片山泰輔編著 『公共投資と道路政策』(勁草書房刊)

第1章 古典と現代の財政の役割
 第1節 アダム・スミスの古典的財政の役割
 第2節 J.M.ブキャナンの現代政府の役割
 第3節 R.A. マスグレイブの「財政の三つの役割」
 第4節 現代財政の役割──限られた財源の効率的使用──

第2章 資源配分機能
 第1節 公共財の供給
 第2節 公共財の供給理論
 第3節 現代公共財の変容
 第4節 純粋公共財の供給
 第5節 準公共財の供給

第3章 所得再分配機能
 第1節 歳入・歳出による所得再分配
 第2節 累進課税中心の所得再分配
 第3節 応益課税の再評価──A.スミスの租税四原則
 第4節 資産再分配
 第5節 世代間の再分配
 第6節 地域間再分配

第4章 景気調整機能
 第1節 自動安定化機能(built-in-stabilizer)
 第2節 裁量的な財政政策(fiscal policy)

第5章 財政経費膨張の理論
 第1節 古典的経費膨張理論
 第2節 現代の経費膨張理論

第6章 戦後日本の財政膨張傾向
 第1節 現代の経費膨張傾向
 第2節 予算編成による経費膨張

第7章 転位効果の理論と実際
 第1節 転位効果の理論
 第2節 日本の転位効果

第8章 社会保障経費膨張傾向
 第1節 高齢化による財政需要増大
 第2節 社会保障給付費の増大

第9章 年金コストと財政
 第1節 年金制度の経緯と実態
 第2節 年金積立金の運用問題
 第3節 近年の年金改革の概要

第10章 医療費と介護保険財政
 第1節 国民医療費の増大問題
 第2節 公的介護保険財政

第11章 社会資本供給の理論
 第1節 アダム・スミスの公共財供給の利益原則
 第2節 各種事業資金の便益と負担
 第3節 公共事業財源の詳細な分析

第12章 社会資本の整備財源
 第1節 平成16(2004)年度公共事業関係予算
 第2節 道路事業費
 第3節 道路特定財源
 第4節 高速道路の実態と計画
 第5節 高速道路建設の収支
 第6節 高速道路新線建設問題
 第7節 瀬戸内海三橋建設事業
 第8節 整備新幹線建設財源

あとがき
索引

内容説明

財政学の代表的な理論を詳述しながら、限られた政府財源をいかにして有効に使用するか、年金等の社会保障費から道路建設等の公共事業費まで、日本政府のさまざまな施策に即してその経費配分と財源調達方法について論じる。

目次

古典と現代の財政の役割
資源配分機能
所得再分配機能
景気調整機能
財政経費膨張の理論
戦後日本の財政膨張傾向
転位効果の理論と実際
社会保障経費膨張傾向
年金コストと財政
医療費と介護保険財政
社会資本供給の理論
社会資本の整備財源

著者等紹介

桜井良治[サクライリョウジ]
1951年、新潟市に生まれる。1987年、東京大学大学院経済学研究科博士課程必要演習単位取得。1988年から、沖縄大学専任講師、1990年から同助教授。1992年から、静岡大学法経短期大学部助教授、1994年から同教授。1995年から、静岡大学人文学部教授となり、現在に至る。(財政学担当)
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