出版社内容情報
1980年代に急速な成長を遂げたクルグマンに代表される「新貿易理論」は、従来の伝統的貿易理論に対して、産業内貿易や不完全競争下の貿易政策についての理論分析を数多く行ったことに特徴がある。
本書は、この新貿易理論研究の展開を再述し、重要と思われるモデルを選び出し、できるだけコンパクトな形で、解説することを目的とする。また、新貿易理論の全体像を浮かび上がらせるとともに、種々のモデルの特徴を解明することを通じ、この研究に対する理解を容易にし、見通しをよくするように努める。
【目次】
第1章 収穫逓増と不完全競争の貿易理論
1 はじめに
2 新貿易理論における鍵概念
外部経済
内部的な規模の経済
不完全競争
3 本書の構成
外部経済モデル
コンテスタブル市場モデル
Cournot 寡占モデル
独占的競争モデル
コミュニケーションネットワーク
第2章 収穫逓増と国際貿易:外部モデルを中心として
1 はじめに
2 外部経済(1):多数部門多数要素モデル
貿易利益
価格設定
3 外部経済(2):2部門1要素モデル
閉鎖経済均衡
貿易均衡
調整過程
4 コンテスタブル市場
5 結語
第3章 不完全競争と国際貿易:Cournot 寡占モデル
1 はじめに
2 モデル
貿易による競争促進の利益
特殊的要素と競争促進効果
3 貿易パターン
企業数と貿易規模
費用格差
4 自由参入
5 貿易利益
6 結語
第4章 独占的競争(1):基本モデルによる整理
1 はじめに
2 モデル
消費者需要
企業行動
閉鎖経済均衡
3 貿易と要素移動
貿易均衡
中間財貿易
要素移動
4 所得分配
5 結語
第5章 独占的競争(2):自国市場効果
1 はじめに
2 モデル
3 自国市場効果
4 結語
第6章 コミュニケーションネットワークと国際貿易
1 はじめに
2 モデル
3 貿易パターン
4 貿易利益
5 結語
参考文献
索引
内容説明
本書は、新貿易理論研究の展開を再述し、できるだけコンパクトな形で解説することを目的としている。種々のモデルの中から重要と思われるものを選び出し、類似点・相違点も含めて詳細に解説することを通じて、新貿易理論の全体像を浮かび上がらせたいと考えている。同時に、種々のモデルの特徴をできるだけ幾何学的に解明することを通じ、この分野に対する理解を容易にし、見通しをよくするように努めている。
目次
収穫逓増と不完全競争の貿易理論
収穫逓増と国際貿易:外部経済モデルを中心として
不完全競争と国際貿易:Cournot寡占モデル
独占的競争(基本モデルによる整理;自国市場効果)
コミュニケーションネットワークと国際貿易
著者等紹介
菊地徹[キクチトオル]
1968年北海道生まれ。1991年小樽商科大学商学部卒業。1993年神戸大学大学院経済学研究科博士課程前期課程修了。1994年神戸大学経済学部助手。1996年神戸大学経済学部講師。1999年神戸大学経済学部助教授。2000年神戸大学大学院経済学研究科助教授。1996年神戸大学博士(経済学)
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