出版社内容情報
グローバル化する国際経済社会においては、モノ・カネの国境を越えた自由な移動に続く形で、ヒトの移動もまた一貫して拡大傾向をたどっている。それは決して景気に左右されるような一過性の現象ではない。
本書は、こうした国際労働移動、移民労働者の問題を経済学的にとらえるものである。より具体的には、どのような前提で移民労働者を受け入れることが受け入れ国の国民の経済厚生上有益なのか、移民規制政策の有効性は何か、等について分析するものである。
目次
第1章 国際労働移動に関する経済分析の視点
第2章 国際労働移動の静学分析
第3章 定住移民と越境労働者
―送金活動の受け入れ国経済への影響
第4章 不完全競争化での国際労働移動と既住民の厚生に関する理論分析
第5章 国際労働移動の動学分析
第6章 国際労働移動と経済厚生
―非貿易財が存在する世代重複2財2要素モデル
第7章 合法移民と非合法移民
―移民規制政策の質的および量的な有効性について
第8章 国際労働移動と戦略的政策
参考文献
人名索引
事項索引
内容説明
本書はこれまでの先行研究のサーヴェイに加えて、著者自身がこれまで発表してきた研究論文を加筆・修正したもので構成されている。第1章では、国際資本移動と比較して、国際労働移動の分析の独自な重要性を整理する。第2章と第3章では、移民労働者の受け入れが受け入れ国にとって有益である静学的な2国2財モデルとその応用分析が、第4章から第6章では不完全競争や世代重複モデルを取り入れることで、逆に受け入れが不利益となる各種の分析が展開される。第7章と第8章は移民規制政策に関する研究である。
目次
第1章 国際労働移動に関する経済分析の視点
第2章 国際労働移動の静学分析
第3章 定住移民と越境労働者―送金活動の受け入れ国経済への影響
第4章 不完全競争下での国際労働移動と既住民の厚生に関する理論分析
第5章 国際労働移動の動学分析
第6章 国際労働移動と経済厚生―非貿易財が存在する世代重複2財2要素モデル
第7章 合法移民と非合法移民―移民規制政策の質的および量的な有効性について
第8章 国際労働移動と戦略的政策