出版社内容情報
本書はマルクスの価値論について重要と思われる以下の問題をまとめる。(1)労働価値の意義,(2)価格と価値の量的関係,(3)剰余労働と国際関係,(4)置塩の定理,(5)価格等の変動。
【目 次】
まえがき
第1章 価 値
第2章 価値の決定
第3章 利潤の存在
第4章 技術進歩と利潤率
第5章 利潤率・賃金率・価格の変動
【数学注】
参考文献
索 引
内容説明
本書は、マルクスの価値論について重要と思われるいくつかの問題をとりあげて、筆者の見解をまとめたものである。本書で論じたのは次のような諸問題である。資本制経済を分析する上で労働価値という概念はどのような意義を持つのか。市場での価格現象が生産過程で決まる価値とどのような量的な関係を持つのか。利潤が存在するための条件が剰余労働の存在であるという命題が異質労働や国際関係を考慮にいれても成立するのか。生産コストを引き下げる新しい技術の採用が均等利潤率を引き上げるという置塩の定理が価格競争や固定設備の存在、プロダクト・イノベーションを含む場合にも成り立つのか。価格、賃金および利潤率が貿易の存在、新技術の導入、そして諸階級の要求実現行動や政府の介入によってどのように変動するのか。
目次
第1章 価値
第2章 価値と価格
第3章 利潤の存在
第4章 技術進歩と利潤率
第5章 利潤率・賃金率・価格の変動