内容説明
読み物風に書かれ、読者は楽しみながら読める。結論を導き出すための論理過程、判断のすじみちが理解できる。身近な具体例により本質的かつ奥の深い議論がやさしく解説される。現代によみがえる名講義。7年ぶりに全面的見直し、最新情報を盛り込む。
目次
第1章 私法の学び方
第2章 私法は何を定める法律か
第3章 私法の基本原理
第4章 私法の法源
第5章 私法の解釈
第6章 私法の効力
第7章 私法の適用と裁判および調停等
著者等紹介
我妻榮[ワガツマサカエ]
明治30年米沢市に生まれる。大正9年東京帝国大学卒業、東京大学教授、東京大学名誉教授、法務省特別顧問。昭和48年10月逝去
遠藤浩[エンドウヒロシ]
大正10年米沢市に生まれる。昭和25年東京大学卒業、学習院大学教授を経て、学習院大学名誉教授。平成17年5月逝去
川井健[カワイタケシ]
昭和2年広島市に生まれる。昭和28年東京大学卒業、北海道大学助教授・教授、一橋大学教授・学長を経て、一橋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
86
お気に入りさんの感想を読んでなつかしくなり最新版を楽しみました。学生のころ読んだ本は一粒社の出版であったのですが今は勁草書房による出版になっていたのですね。学生時代の特に教養学科時代には法律の入門書として民法が法律の中でどの様な位置を占めるのか、あるいは市民生活の中での役割などをわかりやすく説いてくれているので必読の本でした。今回読み直してみても改定されていてやはりいい本であることを再確認しました。2023/07/10
無識者
12
正直に言うと旧版を水で薄めてしまった気がします。しかもそれを結構本質的な部分でやってしまったと思います。確かに法律というは時代によって改正され、解釈も変更するのでそれに合わせて新版をだすというのはわかるのですが、この本の趣は民法とは何かをつかむということにあると思うので、旧版読んだ方が個人的にいいと思います。具体的な例をだすと、我妻さんが執筆した当時既に身分法という言葉は一般的でなかった中その役割、性質からあえて身分法といっていましたが、この版だとなんの断りもなく家族法で統一されています。2017/03/04
takeapple
8
民法って難しくてややこしくて面白みに欠けるなあと思っていたが、私法の一般法と言う視点から、これを読んで少しは民法の考え方がわかったかなあ。自由平等と言う考え方、弱者を救済すると言う考え方、解釈や法源について。きっと大学の法学部で最初に勉強する事柄が、ちょっと古風な語り口で書かれているので、スラスラと読める。それにしても岸信介と友達だったとは、そして岸信介は孫と違って優秀だったんだねえ。でも憲法学んであれかよ。2022/03/12
Yuichi Tomita
3
二十世紀の民法学の大家である我妻先生が大学一年生向けに民法、私法に関して述べたもの。講義録のような口語体で、取っ付きやすい形式となっている。平易に説明してくれているが、我妻先生が言っていることかと思うと重みが違うように感じる。 大学生はもちろん、大学で真面目に民法を勉強しなかった私のような人間にも薦められる。法学に関わる方は1度は読んでも良いのではないか。 なお、巻末にあまり参考にならなさそうな我妻先生の勉強法も載っています。2023/06/20
ちくわ
3
民法を扱う仕事をしているにもかかわらず、なぜこの本を読まなかったのだろうか。民法を学ぶ者であれば誰でも知っているであろう我妻先生。でも、実際に我妻先生の書いた本を読んだことがある人はどれくらいいるのだろうか。この本では、私法を学ぶ上での基本的な考え方が書いてある。例えば、秩序と強制を司る公法と対置させて、自由と平等に重きを置く法として私法を位置付ける説明は、日々の仕事では忘れていた大切なものを思い出させてくれた。我妻先生の写真も1ページ目に載っていたが、極めて優しげな顔をしている方との印象である。必読。2018/07/07
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