出版社内容情報
卒寿を過ぎてもなお現代社会を注視しつづける著者が、2020年以降の変化も盛り込んで憲法の姿と本質を示す。次世代に送る決定版!
いま、私たちはどういう岐路に立つのか?「立憲主義」を書名に掲げた初の著作から半世紀を超え、その意義を現実に問わねばならぬ時代。社会の文明のあり方を支えるものとしての憲法という視点から、日本国憲法を、人類社会の大きなタテ糸(歴史)とヨコ糸(比較)の交差の中に位置づけ、「憲法から見た現代社会論」として展開する。
【目次】
Ⅰ 憲法から見た「東西」と「南北」――「四つの’89年」とその後
1 一六八九年・一七八九年・一八八九年・一九八九年
2 権利保障と権力分立──その具体的あり方の変遷
3 「人類普遍の原理」──西洋近代文明の光と影
Ⅱ 日本の近代にとって「憲法」とは――「和魂洋才」と「西洋かぶれ」の間
1 幕末の開国から帝国憲法の発布へ──「建国ノ体」と「海外各国ノ成法」の間
2 帝国憲法の運用──立憲学派と大正デモクラシー
3 一九一〇─一二年と一九二四─二五年──二つの画期の意味
Ⅲ なぜ「国民主権」なのか──日本国憲法の生まれに即して
1 ポツダム宣言受諾と戦後変革
2 「国体」は変わったか
3 「おしつけられた憲法」か
Ⅳ なぜ「平和のうちに生存する権利」なのか──国際化時代の「国家」とは
1 戦争の放棄と戦力の不保持
2 平和の憲法思想=制度史と憲法九条
3 「戦争をしない」だけでない平和──人権の国際化
Ⅴ なぜ「人権」なのか──「個人の尊厳」の重み
1 人一般の発見=個人の解放としての人権
2 特に「法人の人権」をめぐって
3 外国人の人権
Ⅵ 政治的権力からの人権と社会的権力からの人権──国家の役割はどこまで?
1 私人間の人権──妨害排除のための国家の役割
2 アファーマティヴ・アクション──国家の積極的措置
3 「社会通念」からの自由
Ⅶ 思想・信仰と教育──自分が自分でなくならないために
1 信教の自由と政教分離
2 教育の自由と国家の役割
Ⅷ 表現の自由──なぜ「優越的」か
1 表現の自由の「優越」性
2 いくつかの事例、とりわけ検閲の禁止
3 新しい問題
Ⅸ 経済的自由と社会権──「自由」と「公正」の間で
1 財産権の制約と社会権
2 経済的自由──現状と問題点
Ⅹ 選挙権と代表──選ぶものと選ばれたものの関係
1 選挙権──その実質的平等の問題を中心に
2 選挙権と表現の自由の交差
3 二つの「代表」観と議会制民主主義
ⅩⅠ 中央の政治と地方の政治──政党のはたらきと住民自治の役割
1 議院内閣制と政党の役割
2 地方分権と住民自治
ⅩⅡ 公正な裁判と裁判の独立──「人権のとりで」としての期待
1 人権にとっての裁判
2 裁判の独立と裁判官の身分保障
3 裁判の公開と、裁判に対する国民の姿勢
ⅩⅢ 違憲審査の積極主義と消極主義──「憲法の番人」ということの意味
1 付随的審査制の構造
2 付随的審査制の機能
3 「違憲審査
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