出版社内容情報
人間の尊厳は経済活動に劣るのか?『法的人間』の著者アラン・シュピオによる、グローバル資本主義に立ち向かうための新たな処方箋!
1944年に布告されたILOのフィラデルフィア宣言は、「経済活動はあくまで人間の尊厳や社会正義に仕えるもの」と確認した。しかし、この宣言に生きる精神は、市場の法則を絶対とするグローバル資本主義の攻勢によって踏みにじられていった。社会正義に関する人類の到達点ともいえるこの精神の復活の処方箋を、具体的に提示する。
内容説明
人間の尊厳は経済活動に劣るのか?ILOのフィラデルフィア宣言に生きる精神は、市場の法則を絶対とする勢力によって踏みにじられた。その転覆メカニズムを解明しつつ、労働法の世界的権威アラン・シュピオが描く、グローバル資本主義に立ち向かうための新たな処方箋!
目次
1 大転換(共産主義と資本主義の蜜月;福祉国家の民営化;全体的市場;計量化の幻影たち)
2 社会正義の今日性(限界の技法;節度の感覚;行動の能力;責任の重み;連帯のサークル)
著者等紹介
シュピオ,アラン[シュピオ,アラン] [Supiot,Alain]
1949年生まれ、ボルドー大学で法学博士号取得後、1980年に法学の教授資格取得。ポワチエ大学教授、ナント大学教授を経て、2012年よりコレージュ・ド・フランス教授。社会法体系のあり方の議論などが、フランスのみならず全世界の社会法学者に影響を与える当代屈指の労働法学者
橋本一径[ハシモトカズミチ]
早稲田大学文学学術院教授。専門は表象文化論。2010年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了
嵩さやか[ダケサヤカ]
東北大学大学院法学研究科教授。専門は社会保障法。1998年東京大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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